ウイング修復許可されずハミルトンが予選失格に。メルセデス代表は納得いかず「先週のレッドブルは許されていたのに」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、ルイス・ハミルトンがノックアウト予選を失格になったことについて、これまで許されていた“常識的な猶予”が一切なかったことで引き起こされたものだと語った。
Lewis Hamilton, Mercedes W12
Zak Mauger / Motorsport Images
メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1サンパウロGPのノックアウト予選後にDRSの規定違反が発覚したため、予選失格処分となり、スプリント予選レースを最後尾からスタートすることを余儀無くされた。これは、DRS作動時に2枚のウイングエレメントの間隔が0.2mmだけ広かったことによるものだった。
メルセデスはこの原因について詳細な調査を開始することができていないが、リヤウイングにネジの緩みもしくは何らかの損傷があったため、このようなことになったと考えている。
この一件に関してチーム代表のトト・ウルフは、過去に故意ではない形でのレギュレーション違反が発覚したケースでは、パルクフェルメ下であっても損傷したコンポーネントの修復を許されていたと主張している。
ウルフ曰く、今回は何らかの理由でメルセデスがセッション後にDRSの損傷に対処することが許可されず、スチュワードに直接報告されてしまったのだという。彼は次のように語る。
「誰もが自分の役割を全うしようとしているので、個人を特定するようなことは言いたくないが、この24時間で通常のやり方に反することが行なわれた」
「関係者からの圧力があったのか何なのかは分からないが、今はこういうやり方に変わっているというのであれば、他の人たちに対してもより厳しい目を向ける必要があるかもしれないね」
「これからのレースでは、毎回パーツのひとつひとつをくまなくチェックすることになるだろう」
ウルフはまた、今回のハミルトンの一件を考慮すれば、壊れた空力パーツやバージボード、フロアなどのチェックに関する“紳士協定”は今後受け入れてはいけないと語った。
「ある意味、これまでは紳士協定のようなものが存在したと思っている。しかし、もはや紳士などいないので、それはもう存在しないと言っていい」
「マシンの修復に関しては1ミリも許されない。それが壊れていたとしても、触ることはできない。それが今年の流れなのだ」
ウルフが今回のハミルトンの一件にここまで腹を立てているのには理由がある。それは前戦メキシコGPの際、レッドブルはリヤウイングに問題を発見した際に修復することが認められていたからだ。
「我々は先週のレッドブルの一件を見ているんだ」とウルフは言う。
「我々もこれまで、バージボードやフロアなどの(破損した)部品を元に戻してきた。FIAは図面を持っているからね。もちろんウイングの図面も持っている。しかし我々は今回、ウイングを確認することが許されなかった」
「過去には常識的な範囲での猶予があったが、それは今存在しない。しかし、それもレギュレーションの一部だ。尊重するしかない」
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