メルセデス、予選モード禁止でさらに強く?「決勝でもっとパフォーマンスが出せる」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、予選用エンジンモードの使用が禁止される事により、レースでのパフォーマンスが向上する可能性もあると考えている。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
FIAはF1第6戦スペインGPを前に、予選と決勝で使用するエンジンモードをひとつに制限する計画をチームに通達。その詳細は次戦ベルギーGPを前に出される技術指令によって明らかになれる予定だ。
これはFIAの技術スタッフが、各チームにレギュレーションを確実に遵守させるための変更だとされている。しかし予選で一気にパフォーマンスを上げ、他を圧倒してきたメルセデスを抑制するための対策だと捉えている者も多い。
「FIAの主な目標は、エンジンで何が起きているかをより良く理解し、分析するためのルールを導入することだった」
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウルフは、そう語った。
「内燃エンジンとエネルギー回生システムは非常に複雑だ。モードをひとつにすることで、全てがレギュレーションに準拠しているかどうか確認するのがより簡単になる」
メルセデスを抑えるための措置ではないかという指摘についてウルフは、「F1では常に、リーダーやリーダーと思われるものたちを後退させるのが良いことだとされてきた」と話した。
「我々はそれを大きな挑戦だと考えている。我々には素晴らしい予選モードがあり、最後のセッション(予選Q3)でパワーを少し上乗せすることができる」
「しかしもしこれ以上それを使えないのなら、その分をレース全体に振り分ける必要がある。それは我々にとって損失にはならないと思う」
「それどころか、レースでより多くのパフォーマンスを発揮することができると思う。我々にとっては大きな挑戦だが、新たなルールが導入された時はいつもそうだ」
予選モードを使用しないことで、なぜ決勝でのパフォーマンスが向上するのか? その点についてウルフは、現在の予選モードは決勝で発揮できるパフォーマンスをある程度犠牲にしているのだという。そのため、予選モードが使えなくなった場合、その犠牲になっていた分のパフォーマンスが使えるようになるわけだ。
「我々の土曜日のパフォーマンスが欠けているとは思わない。これまでのところ、かなりのマージンがあった。パワフルなエンジンモード(の効果)が限られていた場所では、苦戦したレースもあった。シーズン中に特定のパワーユニット・モードがF1で禁止されるとしたら、実際それはレースに役立つと思う」
「Q3で予選モードを使ったアタックをしなかった場合、パワーユニットへのダメージを削減できる。だから予選モードを5周使わなかったとしたら、レースでは25周分パフォーマンスを上げることができる。だから、我々はレースでのパフォーマンスが上がると考えているんだ」
「たとえ予選モードがダメージを及ぼすと分かってはいても、それを使わなくてはならなかった。それがその他全てにも同じようにダメージを与えてしまうんだ」
「パワーユニットから何を引き出せるかという点で、我々はいつも非常に攻めている。予選モードが制限されるとしたら、レースではより強くなるはずだ」
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