メルセデス代表、ラッセルの才能を信頼も「もっと経験を積み、ミスを修正する必要がある」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、育成ドライバーであるジョージ・ラッセルにとって、ミスを修正することが成長する上で重要だと語った。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ウルフは、ジョージ・ラッセルにとって、すぐにメルセデスに昇格するのではなく、ウイリアムズでもう1年経験を積むことが大事だと語った。
メルセデスの育成ドライバーであるラッセルは、新型コロナウイルスに感染したルイス・ハミルトンの代役としてメルセデスからサクヒールGPに参戦。ピットでのミスやパンクもあって勝利を逃したものの、素晴らしいパフォーマンスを見せた。
ラッセルがすぐにメルセデスに昇格するに値する結果を残したと考える者も多い。しかしウルフはより慎重な見方をしており、ウイリアムズでもう1年過ごすことが、ラッセルにとって重要だと考えている。
ウルフは、ラッセルがトップチームでプレッシャーに晒される前に、セーフティカー走行中にスピンを喫するようなミスを修正することが必要だと語った。
「F1でチャンピオンシップに勝つためには、ミスを最小限に抑える必要がある。そのためには、ルーティーンの確立と経験が必要だ」
motorsport.comの取材に対し、ウルフはそう話した。
「メルセデスはそうしたレベルのパフォーマンスを持続可能なモノにすることを期待している。そしてそれが若手ドライバーに時間を与える必要がある理由だ」
「(サクヒールGPでの)ジョージのパフォーマンスを見て、みんなが熱狂しているのかもしれないが、同時にトップチームのようなプレッシャーが高い状況でミスをすれば、若手ドライバーはすぐに批判を浴びてしまう」
「だからこそ、イモラ(エミリア・ロマーニャGP)の時のような経験をし、そこから学び、持続的に高いレベルのパフォーマンスを発揮できるドライバーになることが非常に重要なんだ」
ウルフは、ラッセルには成長の余地があると考えている一方で、彼の才能を完全に信頼していると明言した。
「ルーキーとしてジュニアカテゴリーを制してきたドライバーはあまりいない。特にGP3とF2は競争が激しい。だから我々はジョージを信頼しているんだ」
「我々にとっては、(ハミルトンの代役としてラッセルを起用することは)彼について考えていたことを確認するチャンスだった。このチャンスが訪れたのは、ルイスがいなくなったからだというのは残念だったが」
「別の方法があれば良かったが、それによって検討すべき一連のデータが得られた。彼のことをどう判断するか確認できた」
「それは彼とウイリアムズにとってもアドバンテージがあることだった。彼は多くのことを学び、理解を深めた上でチームに戻った。だから、彼やウイリアムズにとっても有利なことなんだ」
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