メルセデスのウルフ代表、F1側に“忖度”するライバルたちに皮肉「彼らは言いなり」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、コンコルド協定を巡る議論に関して、多くのF1チームがオーナー企業であるリバティメディアの「言いなりになっている」と語った。
写真:: Steve Etherington / Motorsport Images
F1は現在、2021年シーズンから施行される一連の商業協定、いわゆる“コンコルド協定”の最終決定に向け、各チームと協力して作業を進めている。その内容は、金銭配分の見直しやガバナンスの構図変更などに重点が置かれている。
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、F1 70周年記念GPの金曜日に、現在提案されているコンコルド協定にメルセデスはサインする意思がないことを明らかにしていた。彼らは交渉の中でF1への貢献と献身が評価されていないと感じており、不満をあらわにしている。
F1は各チームの署名の期限を8月12日に設定。コンコルド協定の最終決定を「これ以上遅らせることはない」とした。
フェラーリ、マクラーレン、ウイリアムズなど多くのF1チームは、新しいコンコルド協定にサインする準備ができていると公言している。一方でウルフは、ほとんどのチームが協定の細かい部分に納得していないままだが、それを公の場で話そうとしていないだけだと主張した。
「90%とは言わないが、ほとんどのチームがこの協定には整理すべき部分があり、ガバナンス面や商業面で議論が必要な項目があると思っている」とウルフは語った。
「彼らの中には、カメラの前に立つと商業権利者の言いなりになってしまうような者もいる」
「そんな彼らはいざ会議に参加すると、そこでは一番うるさかったりする。彼らは男らしく自分の意見を表明すべきだ」
「我々はこのスポーツを愛しているし、リバティメディア(F1のオーナー企業)やFIAと共通の目標を持っている。我々はここに留まりたいと思っているし、あとは議論次第なんだ」
コンコルド協定に関する話し合いはかねてより行なわれていたが、技術規則や競技規則と違って期限を設定する枠組みがなかったため、決定が先送りされてきた。しかしながらF1は先日、期限を8月12日と決め、今後数日間でサインするよう、各チームに求めている。
一方でフェラーリはF1との長期的な協力によって、財政的にもガバナンス的にも恩恵を享受している。フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、F1との交渉の中でフェラーリの「役割が認められた」と語っていたが、メルセデスも新しい協定に同意し、来年のグリッドに並んで欲しいとコメントした。
「それは彼らが決めることだし、メルセデスがどういう立場にあるのか分からない」と前置きして、ビノットは次のように語った。
「もちろん彼らがサインしてくれることを願っている。来年もメルセデスと共に戦えることは素晴らしいことだ」
「我々はF1が始まった当初から70年もの間参戦している唯一の存在だ。そんな中で時期によっていたりいなかったりするチームがあるのも事実だ」
「フェラーリはこれからもここにいるだろうし、常に歴史の一部であり続けるだろう。我々は(コンコルド協定を)完全に支持しているし、間違いなくサインするだろう」
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