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スペインでダブル表彰台のメルセデス。”コンセプト大変更”を決断するには、シーズン序盤の躓きが必要不可欠だった?

メルセデスのトト・ウルフ代表は、モナコGPで投入したようなコンセプト変更をシーズン中に実施するためには、シーズン序盤の躓きが必要不可欠だったと考えている。

George Russell, Mercedes F1 W14, Esteban Ocon, Alpine A523, in the pit lane

写真:: Mark Sutton / Motorsport Images

 F1モナコGPで大規模なアップデートを投入し、マシンのコンセプトを変更したメルセデス。シーズン中にこのような大胆な施策を行なうためには、今季序盤のような大きな躓きが必要不可欠だったと、メルセデスのトト・ウルフ代表は語る。

 昨シーズンのマシンW13に、革新的な”ゼロポッド”を採用したメルセデスだったが、パフォーマンスの面では低迷。シーズン後半のサンパウロGPでなんとか1勝を手にしたが、同年の勝利はその1回のみだった。この結果により、今シーズンは大きくコンセプトを変更してくるかに思われたが、完全に同じではないとはいえ、2023年型マシンW14にも、メルセデスはゼロポッドを継続採用。しかし引き続きシーズン開幕後には苦戦することとなった。

 このシーズン序盤の苦戦により、メルセデスは計画を変更。フロア、サイドポンツーン、サスペンションのコンセプトを変更した大改良版のW14をモナコGPで登場させることになった。

 ただモナコGPは特殊な市街地コースであり、そのコンセプト変更が功を奏したかを確認するのは実に難しい。実際の効果を見るには、モナコの翌週に行なわれたスペインGPまで待たねばならなかった。

 そしてそのスペインGPでメルセデスは、非常に優れたパフォーマンスを発揮。特に決勝レースでは高いレベルのレースペースを披露し、ルイス・ハミルトンが2位、ジョージ・ラッセルが3位と、ダブル表彰台を獲得してみせた。コンセプト変更はひとまず成功といった見立てであろう。

 ウルフ代表によれば、コンセプト変更に向かって進むためには、競争力がないという”警鐘”を、シーズン序盤の段階で鳴らす必要があったという。

「本来のコンセプトではそれ以上前に進めなかった。それ以上のパフォーマンス向上はなかったんだ。そのことを理解するためには、シーズンの序盤にショックを受ける必要があったと思う」

 ウルフ代表はスカイF1にそう語った。

「そのことで我々は揺さぶられ、そして前に進むことができた。それには時間が必要だったし、パーツを設計する必要もあった。そしてそのパーツを生産する必要もあった。ファクトリーのスタッフたちは、必要なモノ全てをマシンに投入するという、ものすごい仕事をしてくれた」

「ブリックワースとブラックリーでの大変な努力に、とても満足している。我々は当初とは別の方向に進むためにいくつかの決定を下し、非常に多くの部分を変更した」

「それはとても危険な賭けだったが、全員がただ前に進もうとしたことで、良いレースカーが出来たんだ」

 ウルフ代表は、レッドブルに追いつくためにはまだ多くの課題が残されていると考えているが、それでも、スペインGPでハミルトンがつけられた”24秒”もの差があるとは思っていないという。

「もっと小さな差だったと思う。レース終盤、ルイスはクルージングしていた。だから、おそらく15秒程度の差ではないかと思う」

 そうウルフ代表は付け加えた。

「とはいえ、まだまだ差は大きい」

「これは、我々が目指してきたポジションではない。我々は実際の差よりも近付いていると思うが、目指すべきベンチマークがどこにあるのかは分かる」

 
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