じわりレッドブル優勢のタイトル争い……しかしメルセデス代表「チームの誰も負けるとは思っていない」
F1第18戦メキシコGPでメルセデスは、レッドブルの前に完敗。ドライバーズランキングにおけるリードを拡大されると共に、コンストラクターズランキングでは1ポイント差に迫られた。しかしトト・ウルフ代表は、このまま負けてしまうと考えている者はチーム内に誰一人としていないと語った。
Toto Wolff, Team Principal and CEO, Mercedes AMG
Steve Etherington / Motorsport Images
F1第18戦メキシコGPでは、メルセデスが下馬評を覆して予選でフロントロウを独占。レッドブルと激しくタイトルを争う中、ドライバーズランキングの差を縮めるチャンスになるかと思われた。
しかし決勝ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1周目からメルセデス2台を追い抜いてトップに立つと、そのままレースを完全に支配。ルイス・ハミルトンを寄せ付けない速さで勝利した。
ハミルトンは2位に入ったものの、ライバルに優勝を許してしまったことで、ポイント差は19点に拡大。コンストラクターズタイトルの争いでも、メルセデスはレッドブルに1ポイント差まで肉薄されてしまった。
今シーズンは残すところあと4レース。レッドブルが勢いを増している状況だが、トト・ウルフ代表はメルセデスの誰一人として争いの趨勢が決まったとは考えていないと明言した。
「私は非常に現実的な人間だが、モーターレースは“何でも起こりうる”からこそ大好きなんだ」
ウルフ代表はそう語る。
Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B, Lewis Hamilton, Mercedes W12
Photo by: Steven Tee / Motorsport Images
「我々の中では、ひとりとしてメルセデスから可能性が遠ざかっていくという心持ちでこのサーキットを離れる人間はいない」
「まだ4レースが残っており、そこで4連勝する可能性も、4連続リタイアの可能性もある。我々は戦い続けるつもりだ」
「自分たちは素晴らしいチームだということも分かっている。トルコGPではクルマが非常によく機能してくれていたし、やる気に溢れていると思う」
「ただ数字的なモノを考えた時には、言うまでもないが19ポイント差で遅れるより、先んじていた方が良い。しかしこれが現実だ」
次戦ブラジルGPでは、フェルスタッペンが"1勝分以上のポイント差“を手にすることを阻止するためにも勝利は必須と感じているかとウルフ代表は訊かれると、次のように答えた。
「当然、私はどのレースも勝つ必要があると感じている」
「我々にはポイントが必要だ。失うのではなく、取り戻す事が必要だ。この前のレース、そしてその前と、それが我々の目標だった」
「だが知っての通り彼らは速すぎた。だから我々の能力全てを出していかなければならないが、残念なことに現時点では彼らと争うのに十分ではない」
メルセデスに対して勢いづき、優位な姿を見せているレッドブルだが、クリスチャン・ホーナー代表はまだまだ油断できない時期であると、勝ったあとだからこそ気を引き締めていた。
「次はブラジルGPだ。そして、スプリント予選レースが実施される。我々はまだ、スプリント予選レースでは優勝したことがない」と、ホーナー代表。
「今週末、特に予選ではメルセデスが高い競争力を持っていることを目の当たりにした。だからどんなことでも、当たり前だとは考えていない」
「まだ最大で107ポイント獲得できる可能性が残っている。まだまだ先は長く、レースもたくさん残っているんだ」
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