メルセデス代表、アスファルトランオフ多用の近代サーキットを「スーパーの駐車場」と揶揄
メルセデスのトト・ウルフ代表は、今季伝統的なサーキットでF1を開催して成功を収めたことで、近代サーキットでのレースを増やしていた最近のF1の方向性が間違っていたことが証明されたと感じており、そういった近代サーキットを“大型駐車場”と揶揄した。
Toto Wolff, Executive Director (Business), Mercedes AMG, in a Press Conference
Mark Sutton / Motorsport Images
2020年シーズンのF1はコロナ禍によって当初予定されていた22レースの内13レースが中止に追い込まれるなど、大幅なスケジュール変更を余儀なくされた。F1は中止となった南北アメリカ大陸やアジアでのレースの代替戦として、ヨーロッパでのレースを増加させていった。
その結果、ニュルブルクリンクやイモラといったかつてF1を開催していたサーキットだけでなく、アルガルヴェやムジェロといったF1初開催コースもカレンダーに追加された。そして今回の第14戦トルコGPも、ドライバーやチームからの人気が高かったレースが9年ぶりに復活した形だ。
これらのサーキットはドライバーにとって挑戦的であり、予測不可能性が高かったことから、しばしばエキサイティングなレースが展開された。ファンからは、こういったサーキットでのレースを今後も続けてほしいと望む声も多い。
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、クラシックなサーキットにグラベルが多かったことが成功の要因のひとつだと指摘。近代のサーキットがいかに間違ったアプローチでデザインされているかを証明していると主張した。
「私はこれまでにも、大型スーパーマーケットの駐車場でレースをするという方向性には賛同できないと声を大にして言ってきた」
アスファルトのランオフエリアが多用された近代サーキットをこう揶揄しながら、ウルフはさらに続けた。
「(レースから)ドライバーのスキルという要素を奪ってしまうからね。私はイモラやムジェロなど、ミスをすると不利になるようなコースでのレースは本当に好きなんだ」
「我々はグラベルトラップを復活させ、マシンにダメージがないままコースに再合流できないようにする必要がある。そういったクラシックなコースでのレースには常に熱量がある」
またウルフは、近年F1カレンダーに加わった新しいサーキットは評判を築き上げてはきたものの、ドライバーにとってよりチャレンジングなコースとなるように調整が必要かもしれないと語った。
「現代のサーキットにおいても、バーレーンなどは熱量がある。おそらくこういったサーキットも、私が説明したような方法で変更を加える必要があるかもしれない」
「繰り返しにはなるが、私はサーキットのデザイナーではない。私はただ、ムジェロやイモラ、ポルティマオでのレースを見て、元レーシングドライバーとしてのフィードバック、映像に基づいてのフィードバックをしただけだ」
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