メルセデス代表、レッドブルのスタッフ引き抜きに不満なし「100人がアプローチ受け、応じたのは15人だけ」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、レッドブルがPU開発部門を立ち上げるにあたって、メルセデスのスタッフ約100人にアプローチしたと語った。
Toto Wolff, Team Principal and CEO, Mercedes AMG
Mark Sutton / Motorsport Images
2022年からホンダのパワーユニット(PU)を引き継ぎ、自社製のPUでF1を戦うことになるレッドブル。PUの開発・製造を担当する新会社レッドブル・パワートレインズを設立し、準備を進めている。
2022年に使用するPUはホンダが開発を進めており、その後はPUの開発が凍結されるが、2025年には次世代PUが導入される。レッドブルは自社で新PUを開発すべく、メルセデスの”ハイ・パフォーマンス・パワートレインズ(HPP)”からスタッフを引き抜いている。
テクニカルディレクターに据えたベン・ホジキンソンの他、5月6日にはさらに5人、元メルセデスのスタッフと契約したことを発表した。
しかしメルセデスのトト・ウルフ代表は、今回のスタッフ移籍に不満は感じていないと述べ、イギリスにPU開発拠点を設立する際、どこに人材がいるかは「明らか」だと付け加えた。
「もし英国にエンジンのファクトリーを設立するとしたら、そこには我々しかいないんだ」
ウルフは、そう『Sky Sports F1』に語った。
「我々はイギリスで900人ほど雇用しているが、そのうち15人ほど引き抜いたとしても、それはごく普通のことだ」
「しかし彼らは主に製造スタッフを欲しがっていたので、あまりパフォーマンスとは関係ない。彼らは会社の体制を固めたいのだと思う」
「彼らのプロジェクトは、エベレストに登るようなものだ。私は、レッドブルのパワーユニットと戦いたいと思っている」
ウルフは、レッドブルが「100人ほどのスタッフにアプローチした結果、引き抜かれたのは15人ほどになった」と明かした。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは最近、ドイツの新聞に対して、メルセデスは移籍を断ったスタッフの給料を2倍にしたとコメントしていた。
これに対してウルフは「給料を2倍にするのはひとつの方法だが、もし『なら3倍払う』と言われてしまえば、たとえ忠誠心が高い人材でも、ある段階でそれ以上は対抗できなくなってしまう」と話した。
「しかし、それは仕方のないことだ。自分のビジネスを守ろうとする人、自分のビジネスを築こうとする人を私は尊敬している。そして、報復の時はまだ来ていない」
またレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、メルセデスのPU開発拠点がレッドブルのファクトリーに近いブラックリーにあることを考えれば、アプローチするのは当然だと語っていた。
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