エンジンモード規制の悪影響? ハミルトン追い上げの“妨げ”だったとウルフ代表
メルセデスF1代表のトト・ウルフは、エンジンモード規制が施行された影響で、ハミルトンとボッタスはイタリアGPでの反撃を妨げられたと考えている。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
F1第8戦イタリアGPから、FIAによるパワーユニットのエンジンモード規制が開始された。これにより予選と決勝レース中のモード変更が禁じられることとなった。
この規制によって、予選で圧倒的な速さを見せるメルセデスが抑制されるのではないかと考えられていたが、イタリアGP予選では彼らはその影響を感じさせない速さを示し、フロントロウを独占した。しかし、決勝レースではこの規制の影響を受けていたと、トト・ウルフ代表は考えている。
決勝レースでは、スタートで出遅れたことやマシントラブルが響いたバルテリ・ボッタスが5位、ルイス・ハミルトンもピットレーン進入禁止時のピットストップに対しペナルティが科されたことで、大きく後退。ハミルトンは最後尾から追い上げたものの、7位でレースを終えた。
イタリアGP以前なら、彼らはオーバーテイクのためにエンジン設定をより高出力なものにできた可能性があった。しかし今回からはそれが不可能となったことで、ハミルトンの反撃は妨げられたとウルフは考えられている。
「我々はレース全体でパワーモードをひとつに限定することは、オーバーテイクのためのプラスアルファのパワーが無いという意味だと語ってきた」
ウルフ代表はそう語る。
「レースでオーバーテイクを決めるかもしれない特別なモードが使えないんだ。そしてそれはビッグチームだけではなく、小規模チームにとっても同じことだ」
「今回のレースは、この決定の結果なんだと考えている」
またウルフ代表はエンジンモード規制があるにもかかわらず、17番手から7位に順位を上げてゴールしたハミルトンの走りを称賛した。
「モンツァではオーバーテイクするのが難しい。エンジンモードの規制によってオーバーテイクのために(出力を)上げることもできないし、ディフェンスのためにそれをすることもできないからだ」
「7位にまでリカバリーしたのは、非常に良い走りだ。しかし明らかに彼とチームにとっては、今回のものは失われたレースだったし、そうした感情のほうが勝っているよ」
そしてハミルトンは、エンジンモード規制が今後モンツァで見られたようなオーバーテイクの欠けたレースを生むと考えている。
「これはレースにとって悪いことだよ。過去にはエンジンモードを動かせたし、割り当ての中で強力なレースエンジンモードをマネジメントすることが必要だった」と、ハミルトンは言う。
「オーバーテイクのために、強力なエンジンモードを管理して、使っていくのは、もっと楽しいものだったんだ」
「おそらくはそれが過去と比較してオーバーテイクが少なくなった理由だろう」
こうしたハミルトンの考えには、ボッタスも同意している。
「新レギュレーションでは、誰もが一定のモードを使ってアタックもセーブもするようになっている。それがオーバーテイクが少なくなっている理由かもしれない」
ボッタスはそう語った。
「モンツァではウイングが小さなモノになっているからとにかくドラッグ少なくて、DRSの効果は小さくなるんだ」
「ただ僕にとって核となる問題は、他のクルマに接近することだった。オーバーテイクを試みるのに十分だったし、トウもあった。でもどのクルマとバトルをしていても、オーバーテイクは無理だと感じていたんだ」
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