メルセデスF1のウルフ代表、”勝ち逃げ”は考えず……大苦戦から立ち直るのを「楽しんでいる」
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、現在苦しんでいるチームの立て直しに集中しているため、現在のポジションを退くことは考えていないと語った。
メルセデスのトト・ウルフ代表は、チームの株式を売却し、現在の職からも引退するのではないかという噂を否定。現在苦境に喘ぐチームを立て直すことに集中していると主張した。
2014年から8年連続でコンストラクターズチャンピオンを獲得してきたメルセデスは、2022年はシーズン開幕から大苦戦。激しいポーパシング現象に見舞われ、レッドブルやフェラーリに大きく遅れをとっている。
先日行なわれたエミリア・ロマーニャGPでは、2台揃って予選Q2敗退。メルセデスのマシンが1台もQ3に進めなかったのは、2012年の日本GP以来、実に約10年ぶりということになった。また決勝では、ジョージ・ラッセルは4位フィニッシュを果たしたものの、ルイス・ハミルトンは前を行くピエール・ガスリー(アルファタウリ)やアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)を攻略できず、失意の13位に終わった。
ウルフ代表はチェッカーを受けた直後のハミルトンに対して無線で、”ドライブできない”マシンを与えてしまったことを謝罪。現在の苦境から抜け出す方法を必ず見つけると約束した。
ウルフ代表は、チームの大成功を収めたため、現在の職を退き、しかもチームの持株を売却するのではないのかと噂されたこともあった。しかし、現在の状況から抜け出すための努力することが、最優先事項であるとウルフ代表は語る。
「問題は、私がここですべきことをせずに、モルジブで隠居することだ」
そうウルフ代表は語った。
「チームでの活動、チームを育てることは、私にとって本当に楽しんでいることだ」
「F1は活況を呈している。収益の面では、非常に順調に進んでおり、それは私が生涯かけてやりたいことだ」
「その点については、問題は生じていない」
「それは、プロジェクトマネージャーや従業員が『私は今、これをやりきった。最高の結果が出たところで辞めます。それだけです』と言っているようなモノだ。でも、これで終わりではない。前に進んでいくだけだ」
ウルフ代表は今季の苦戦について、F1で無敵ということは絶対にないという事例の表れだと語り、さらにエンジニアたちが今季マシンW13の開発を進め、急速に好転することができるはずだと信じている。
チームの能力が失われたと感じているかどうかと尋ねられたウルフ代表は、次のように語った。
「私は次のように考えている。『(培ってきた能力を)”忘れる”なんてことはできない。だがそうなると、コースは我々に何か別のことを教えてくれるはずだ』とね」
「それは謙虚であり続けるということであり、それが我々の姿だ。そして『しまった。我々は本当に道を誤った』と口々に言っている。この状況を受け入れる必要があるんだ」
「何がうまくいかなかったのだろうか? 我々はチャンピオンシップを8回連続で制した。でも今は本当に間違っている。0.3秒だけ遅れているというわけではない」
「しかし我々の性格、そしてチームの価値観を考えれば、”悪い”を感じれば感じるほど、重要な進歩に繋がる。ミスを犯さない人は誰もいない。そういう状況に今直面しているんだ。だがこのチームは、事態を好転させることができるはずだ」
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