メルセデス、アルボンとウイリアムズの契約に”PUの厳格な守秘義務”条項を確保
来季ウイリアムズからF1に復帰するアレクサンダー・アルボンの契約には、メルセデスのパワーユニットの情報を守るため、厳格な守秘義務が盛り込まれているようだ。
写真:: Alexander Trienitz
先日レッドブルのリザーブドライバーを務めているアレクサンダー・アルボンが、来季ウイリアムズからF1に復帰することが発表された。
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、ホンダがF1から今季限りで撤退しレッドブルが独自にパワーユニット(PU)を運用していくことから、メルセデスのPUを使うチームにレッドブル系のドライバーが所属することに対して、警戒感を隠さなかった。
そしてウルフは、メルセデスがウイリアムズでアルボンと仕事をするためには、アルボンがレッドブルとの契約を解除しなければならないと語っていた。
ウルフのこの発言からあまり時間をおかずに、アルボンのウイリアムズ入りが発表されたが、レッドブルはアルボンのウイリアムズ加入にあたって彼を”解放”しつつも、将来のオプションを含めて、つながりは維持するという形をとっている。
ウルフはイタリアGPが開催されたモンツァで、ウイリアムズがアルボンと契約したことに不満は感じていないと述べ、メルセデスPUのIP(知的財産権)を保護するために、アルボンの契約には守秘義務事項が盛り込まれていることを明かした。
「我々は常に、チームがドライバーを選ぶ権限を尊重していた」とウルフは語った。
「私はウイリアムズにいたことがあるが、我々のドライバー決定を誰にも邪魔されたくなかった。同じように、チームのドライバー決定に口出しすることが正しいとは思わないので、我々が利用できた、あるいは利用したであろう契約上の権利はない」
「我々にとって重要なのは、他のPUメーカーのドライバーがチームに加わる場合、非常に厳格で明確なIP守秘義務条項があることだ」
「これは、ウイリアムズと常に調和していた。彼らは我々にとって、何を守ることが重要なのかを正確に理解している」
ウルフは、メルセデスがアルボンの契約において、望んでいた条項を完全に確保したと付け加え、「彼は基本的に、今後12カ月間はウイリアムズのドライバーだ。その間、彼はレッドブルとのつながりはない」と述べた。
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、ウイリアムズがアルボンの起用を望んでおり、アルファロメオからも関心を寄せられていたアルボンも、ウイリアムズ入りを望んでいたと明らかにしている。
ホーナーは、「(ウイリアムズとの)契約は非常に分かりやすかったと言わざるを得ない」と語った。
「途中、いくつかの小さな障害があったが、アレックスにとっても、ウィリアムズにとっても、そしてレッドブルにとっても良い結果を得ることができて嬉しく思っている」
今季、セルジオ・ペレスがレッドブルに加わったことでF1のシートを失ったアルボンが、F1に復帰することをウルフも嬉しく感じているという。
「正直なところ、私には関係のないことだが、完全にアレックス・アルボンを支持している」
「彼はF1にふさわしいし、素晴らしい人だし、彼がマシンに乗っていることを嬉しく思う」
「アルファタウリでもレッドブルでもポジションを得られなかったが、今はウイリアムズにいて、できればずっとそこにいてほしい」
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