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メルセデス、今季のマシンは”コレクションの後ろの方”へ……それでも「いつか正当な評価が与えられるはず」

メルセデスのトト・ウルフ代表は、2022年のF1マシンである『W13』は、メルセデスのF1コレクションの中で”特別な位置”を占めることになるだろうと話した。

Lewis Hamilton, Mercedes W13

写真:: Mark Sutton / Motorsport Images

 メルセデスのトト・ウルフ代表は、2022年シーズンを戦ったマシンである『W13』がチームのF1コレクションの中で”かなり後方”という特別な位置に置かれることになるだろうと話しながらも、今後数年間で正当な評価を受けることを望んでいると語った。

 2014年から8年連続でコンストラクターズチャンピオンを獲得したメルセデスだったが、技術規則が一新された2022年は、シーズン序盤からレッドブルとフェラーリに対抗できずにいた。

 メルセデス最大の弱点となったのがポーパシング。ルイス・ハミルトンやジョージ・ラッセルが身体にダメージを負うほどの振動で、そのポテンシャルをフルに発揮できない時期が続いた。

 しかしメルセデスはマシンの開発を続け、最終的にラッセルの手でサンパウロGP優勝。未勝利のままシーズンを終えることを回避した。

 ハミルトンは最終戦アブダビで、このマシンを運転するのが最後になることが楽しみだと語ったが、ウルフはW13が2022年に素晴らしい思い出を提供しなかったとしても、将来的に意義があるマシンになる可能性に言及した。

「このクルマは我々のコレクションの中で特別な位置を占めると思う。かなり後ろの方にね」

 そうウルフは語った。

「だがこれからの数年間で、彼女にふさわしい評価を与えられることを期待している。なぜなら、あのクルマの学習曲線は非常に大きかったからだ」

「空力や、車両力学との相関性に関する我々の基本的な理解は、本当に一段階ステップアップしたのだ」

「そして、サンパウロGPを支配したマシンとしても忘れ去られることはないだろう!」

 メルセデスは、アメリカGPに持ち込んだ開発パッケージに助けられ、シーズン後半にパフォーマンスを大きく前進させることに成功した。

 シーズン序盤の第6戦スペインGPでは、アップデートによってポーパシングが一時的に収まり、問題が解決したかと思われたものの、さらなる問題が浮上。来季に向けては、マシンのDNAを変更する可能性があるとメルセデスも認めている。

「何が問題だったのか、だいぶ理解できたと思う」とウルフは振り返る。

「タマネギの皮を次々と剥がすように、次々と問題が出てきた。でも、なぜマシンがパフォーマンスを発揮できないのか、かなり理解できるようになったと思う」

「以前言ったように、コースによって違いがあるんだ。空力的にどうすればいいのか、乗り心地をどう改善すればいいのか、ベースとしてもっと安定させることができるのか、細かいところにまで理解が及んでいるんだ」

「このように様々な要因が絡み合って、マシンの出来が悪くなってしまう。冬の間にそれを解決できれば、少なくともドライバーに安定したプラットフォームを提供することができ、そこから発展させることができるだろう」

 
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