大クラッシュの周冠宇「ハロが僕を救ってくれた」 F1の高い安全性に”感謝”
アルファロメオの周冠宇は、F1イギリスGPの決勝レーススタート直後の事故で、マシンが上下逆さまになった状態で滑っていくというクラッシュを経験。ハロによって命を救われたと語った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
F1イギリスGPの決勝レーススタート直後、メインストレートで複数台のマシンがクラッシュする事故が発生。この中でアルファロメオの周冠宇のマシンは上下逆さまになり、そのまま高速で滑ってデブリフェンスに激突してしまった。これについて周は、ハロに命を救われたと語る。
シグナルがブラックアウトし、各車が走り出したところでクラッシュが発生した。ジョージ・ラッセル(メルセデス)の左リヤと、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)の右フロントが接触。これでラッセルはコントロールを失い、周のマシンの右側面にぶつかってしまうことになった。この接触により周のマシンは上下ひっくり返るような格好になり、減速しないままコースを滑り、1コーナーアウト側のグラベルも飛び跳ねるような格好で通過、さらにタイヤバリアの手前で大きく跳ね上がってこれを飛び越え、デブリフェンスに激突してしまった。
この事故が引き金となり、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)やアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、エステバン・オコン(アルピーヌ)、角田裕毅(アルファタウリ)の各車もダメージを負うこととなった。
大クラッシュ発生により、レースは即座に赤旗中断。当時のリプレイ映像はしばらくの間流されず、周の容態が心配された。しかし周は、現場に到着したメディカルスタッフの手でマシンから救い出され、メディカルセンターに搬送された。診察の結果、幸いにも周には骨折など大きな怪我はなく、レース中にはメディカルセンターを退出。国際映像にも、周がF1のCEOであるステファノ・ドメニカリと語り合うシーンが映し出された。
周はアルファロメオのプレスリリースを通じ、マーシャルやメディカルスタッフの仕事に感謝。さらに、ハロによって命を救われたと認めた。
「大きなクラッシュだった。そして僕は大丈夫で良かった」
周はそうコメントを寄せた。
「コースマーシャルとメディカルスタッフは、迅速な反応で素晴らしかった。またFIAとF1が、僕らのマシンの安全性を高めるために行なってきた全ての仕事にも感謝したい。彼らは今もこれを続けている。ハロは今日、僕を救ってくれた。そしてこのことは、僕らのマシンを改善するために取られてきた全てのステップが、本当に価値のある結果をもたらすんだということを示している」
周はFIAのメディカルスタッフにより、問題ないと判断され、2週連続で行なわれるオーストラリアGPですぐにレースに復帰することを目指していると語った。
「僕はこれまで以上に、コースに戻りたいと思っている。自分の愛することをやりたいんだ。僕は問題ないし、来週のオーストリアでのレースを楽しみにしている」
なおこの多重クラッシュに巻き込まれたドライバーのうち、アルボンもメディカルセンターに搬送され、その後近隣の病院にヘリコプターで移送された。アルボンは背中に痛みを訴えていたというが、徹底した検査が行なわれた結果問題ないことが確認されたため、日曜日の夜に病院を退院したことが報告されている。
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