ザウバー代表「就任1時間後にホンダとの契約を破棄する話を始めた」
昨年途中からザウバー代表に就任したフレデリック・バスールは、ザウバー加入1時間後にホンダとの契約を解除する話し合いを始めたと語る。
写真:: Andrew Hone / Motorsport Images
昨シーズン途中から、ザウバーのチーム代表に就任したフレデリック・バスール。彼は、チーム代表就任直後に、ホンダとの2018年のパワーユニット供給契約を破棄した。この決定は、就任初日に下したという。
そのような厳しい決断を、彼はどのように行ったのか?
バスール曰く、ホンダとのパワーユニット供給契約を打ち切ることは、彼がファクトリーに出勤した際、すべき仕事のリストの一番上にあったという。そして業務開始後すぐに、物事は動き始めた。
「私は、7月17日の午前9時にチームに加わった。そしてそのミーティングは、午前10時から行われたんだ」
彼はmotorsport.comのインタビューにそう答えた。
「私にとっては重要なことだった。エンジンサプライヤーを最初に変更するということは、決して簡単なことではなかった。しかし、ホンダは良い状態ではなかった。そして、おそらく私にとって最も重要なことは、マクラーレンからギヤボックスの提供を受けることになっていたということだ。我々には、ギヤボックスの内部を作るだけのリソースはない」
「私はマクラーレンとも連絡をとっていたので、彼らがホンダと袂を別つだろうということを確信していた。だから私は、チームをリスクに晒すことはできなかったんだ。もし現時点で、マクラーレンにホンダ用のギヤボックスをリクエストしなければならなくなっていた場合を想像してみてほしい。それは間違いなく悪夢だ」
「2018年用マシンの製作も進んでいた。そのため我々は決定を遅らせることができなかったのだ」
未完成の仕事
バスールがザウバーに加入したのは、ルノーの代表職を退いてからわずか数カ月後のことだった。彼はルノーのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールと、チームの長期的な展望について意見が合わず、チームを離れることになった。
バスールは、ルノーでうまくいかなかったことを、決して後悔していないという。しかし、やり残した仕事があると感じ、そして自分がF1で何ができるのかを証明したいと考えているという。
「私は、ここ27年間の人生をサーキットに賭けてきた。そしてもちろん、成功したいと思っていた。ああいった形で終わりを迎えるのは、望ましいことではない」
そうバスールは説明する。
「しかし、復讐やそういった類のことをしたいなどとは思っていない。F1での、私にとっての素晴らしいプロジェクトを、常に探していた。今回のザウバーでの仕事は、私にとって完璧だと思っている」
「ルノーでの仕事が良いモノではなかったとは言いたくない。しかしシステムに合わせるには、いくつかの問題を抱えていた。だから私はルノーの仕事を辞め、チームを離れる方がはるかに良いと思った」
「休暇を取ることができて、とても嬉しかった。しかし、たとえ6カ月であったとしても、あの休みは少し長すぎた。妻は私に、何か他にやることを探すように薦め、そして『もうこれ以上家にいないで!』と言ったんだ」
「その後、ザウバーとの話し合いを始めた。議論はとても良いモノだったし、プロジェクトも良いモノだった。なぜならそれは、私の期待にとても良く合っていたからだ。そしてそのプロジェクトは、私がキャリア初期に取り組んだモノに似ていたんだ」
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