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「トロロッソ・ホンダは強力パッケージになる」と自信のトロロッソ代表

来季、ホンダとの提携をスタートさせるトロロッソ。チーム代表のフランツ・トストがインタビューに答え、その展望を語った。

Carlos Sainz Jr., Scuderia Toro Rosso STR12, Stoffel Vandoorne, McLaren MCL32, Fernando Alonso, McLaren MCL32

写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images

 来シーズンから、ホンダと提携を結ぶことが発表されたトロロッソ。トロロッソ・ホンダ誕生の噂は随分前から聞こえてきてはいたが、トロロッソはホンダがF1に復帰してすぐの3年前の段階で、コンタクトを取っていたのだという。

 トロロッソのフランツ・トスト代表は次のように語った。

「ホンダと初めて話したのは3年前に遡る。ホンダは素晴らしい技術を持った会社であると我々は理解していたし、彼らが素晴らしいエンジンを提供してくれることも信じていたから、彼らがF1に復帰してすぐに我々も彼らと話し始めた」

「彼らが抱えていたトラブルが解決することもわかっていた。ホンダに限らずF1に出て来る全てのエンジン・サプライヤーは、最初はトラブルを抱える。というのは、現代のF1ユニットは非常に複雑だからだ。技術者に知識が不足していて自信を持つことが出来なければ、性能を出すまでに本当に時間がかかる。ホンダは十分それを学んだと思うので、来年は競争力の高いエンジンを作ってくると思う」

 とはいえ、トロロッソはレッドブルのいわば姉妹チーム。当然、いかにチーム代表といえど独断ではホンダとの提携は決められず、レッドブル側の賛同が必要になる。

「もちろん、レッドブルと協議をして決定した。以前、(トロロッソが使うエンジンを)フェラーリからルノーに変更したときも、レッドブルとトロロッソの2チーム間のシナジーが上手く働くように調整が行われた結果だ。来年は2チームが異なるパワーユニットを搭載するので、慎重な協議が必要だったが、レッドブルの(ディートリヒ)マテシッツ代表と(ヘルムート)マルコ博士の決断によって決まった」

 2000年から始まったホンダの第3期F1活動は、2008年に終了。2015年にエンジンサプライヤーとしてホンダがF1に復帰するまで、7年の時間を要した。技術開発分野に於いて、この空白期間は長すぎるとも言える。

「高度な技術を誇る分野では、7年の空白は大きい。特にF1は変化が非常に速く、7年の間には全てが変わってしまう。だから『よし、F1やるぞ』と出来るものじゃない。それでは成功なんてとてもおぼつかない。まずインフラ(工場設備)を整えなければいけない。インフラといってもパーツを製造する機械を入れなくてはならず、工具も必要だし、スタッフも揃えなくてはいけない。非常に複雑な仕事をこなさなければ」

「とにかく時間がかかる。それに、新しい現代のパワーユニットに関しては理解するために学習が必要だ。それにはF1に関して経験のある者を見つけなければいけないが、それは簡単なことじゃない」

「メルセデスが成功しているのは、彼らは他のライバルより1年以上前から開発を進め、そこにはすでに十分な設備が整っていたからだ。F1では時間は待ってくれない。スタートが遅れれば遅れただけ厳しさは増してくる。時間は絶対に取り戻せない」

「メルセデスの最大の強みは、最初のパワーユニットの設計に最大限の努力をし、製作に関しても可能な限りのパーツを内製にしたことだ。こうして技術的な知識を自分たちで守り、そのほとんどを門外不出にした。そのおかげで技術の流出がなく、それがメルセデスのアドバンテージになった。その結果、それ以降のパーツ製作などが驚くほど短時間で可能になった」

 実際、ホンダがF1に復帰したのは2015年。V6ターボエンジン&ハイブリッドシステムが組み合わされた”パワーユニット”がF1に導入されてから1年後だ。ライバルたちより1年実戦投入が遅れた結果、マクラーレンとともに戦った3年間は非常に厳しいものになり、提携解消に至った。そのあとを受けてホンダのパワーユニットを使うことになるトロロッソに不安はないのだろうか?

「ホンダは素晴らしい仕事をしてくれると安心している。それにはまず我々トロロッソが優れたシャシーを開発しなければいけない。そうすればトロロッソ・ホンダは強力なパッケージになる」と、トスト代表は述べた。

 提携発表後すでに、トロロッソとホンダは何度か打ち合わせを行っており、トロロッソ・ホンダ始動に向けて動き出している。

「日本グランプリのために日本に行ったときに東京の本社でミーティングがある。そこでは、我々のクルマとホンダのパワーユニットの詳細の情報交換があるはずだ。現時点では、両サイドの希望通りの方向に物事は進んでいると考えている。来年のクルマはモノコックも新しくなるし、特にホンダのパワーユニットを搭載するモノコックの後部は新しいデザインになる。冷却システムもギヤボックスも新しく設計する。互いの技術担当のディレクターがこれから先の開発時間の確認もしている」

「今使っているパワーユニットとホンダのそれとは性能から何から違うので、大幅な見直しが必要だと思う。しかし、あまり問題は起きないと信じている」

 プロジェクト成功に向けて、重要になることは何かと訊くとトスト代表はこう答えた。

まず、トロロッソとホンダが密接な関係を築くことだ。特に技術面に於いて、トロロッソ、ホンダ両者が何を求められているかを十分に理解し、共に働く。問題が起こればすぐに対処し、お互いをプッシュしながら両サイドが共に成功だと感じることが重要だ」

 ビッグチームであるマクラーレンが、ホンダの意向をすぐに反映できなかったことも、マクラーレン・ホンダという伝説的なタッグがうまくいかなかった理由のひとつと言われている。

 この点について、かつて日本でマネジメント活動をしていたこともあるトストは、「日本人のメンタリティはわかっているつもりなので上手くやれると思う。トロロッソは小さな高速船だし、行きたい方向へ容易に行ける。小さいという特長を生かして、2018年をポジティブな年にしたい」と語った。

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