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分析

「ピットストップ王」ウイリアムズが進化した理由

ウイリアムズは、トラック上でライバルを倒すべく、その戦いを続けている。その中で、このチームがF1の中でも一流と言えるものがある。ピットストップである。

Valtteri Bottas, Williams FW37 makes a pit stop

写真:: XPB Images

 ウイリアムズのクルーは今シーズンここまで、ピットレーンで最速のタイヤ交換作業を実現している。オーストラリアでは2.35秒、バーレーンでは2.32秒、中国では2.10秒と、3戦連続でDHL最速ピットストップ賞を受賞している。

 1回のみ最速を記録したならば、それは運が良かったと言えるかもしれない。しかし、3戦にわたって一貫してトップでい続けるということは、何か重要な変化があったことを示している。

 ピットストップの失敗により、多くの貴重な時間を失ってきた過去と比較し、チームは非常に満足している。特に2014年のカナダGPでは。ピットストップに時間がかかったためにフェリペ・マッサが勝利を失う原因となった。

隠れた進歩

Valtteri Bottas, Williams FW38 pit stop
Valtteri Bottas, Williams FW38 pit stop

Photo by: XPB Images

 その劇的な進歩は、ピットストップのコーチによる特訓や、スタッフを入れ替えるといった方法によるものではない。その代り、マシンにシンプルな改善を加えたのだという。

 シモンズは言う。

「あなたは覚えているだろうか? 昨年まで、それは本当に恥ずべきものだった」

「我々はホイールの固着に問題を抱えていた。そし我々は、それを回避するために、ハブを再設計しなければならなかった」

「そして我々は、本当にあらゆる部分を分析した。そして、今は本当にうまく機能している」

「我々は裏で、多くの対策を講じていた。例えば、ピットクルーのためにフィットネストレーナーが関わっていた。しかし、それはあまり効果をもたらさなかった。なぜなら、クルマに機械的な問題があったからだ。しかし今、我々は2秒という非常に速いタイムを記録することができる」

秘密の変革 

Williams FW38 front detail
Williams FW38 front detail

Photo by: Giorgio Piola

 ライバルがその問題を解決してしまうのを避けるため、シモンズはチームが取り組んだ問題解決のための最大の鍵が何であったのか、あまり詳しくは語らなかった。

 レースでマシンが暖まってしまった際、ホイールが収まらないことが多かったが、適していない金属部品を使っていたという推測については、シモンズは否定している。

「いや、それ以外の要因があった」とシモンズは言う。

「それは設計上の問題だったが、改善されたと思う。これはかなり微妙な問題だった」

「何があったか、本当のことを言うつもりはないよ。他の誰かが、1日で解決してしまうからね。それは本当に微妙な問題だったから、彼らもそのうち解決してしまうと確信している」

「根本的な問題解決のため、我々は全体的に見直した。そのため、ハブも、ホイールナットも、ホイールも、今では全く異なるデザインとなった。そして、それらの改善は、実に効果的だった」

アクスルの調整が答え?

By Matt Somerfield

Williams FW37 and FW38 axle comparison
Williams FW37 and FW38 axle comparison

Photo by: Matthew Somerfield

 ウイリアムズは他の多くのチームと同様、”キャプティブ・ナット・システム”を採用している。これは、ナットがホイール内に留まる構造の物であり、タイヤ交換の際にナットが脱落することがない。

 ウイリアムズの場合、ナットは3つのネジ山と噛み合うようになっている。このネジ山が傷つくのを防ぐよう、今年その部分に修正が加えられた可能性がある。

 ウイリアムズはホイールを固定し、なおかつパフォーマンスを改善する可能性がある重要な箇所として、FW38のアクスルの形状、重量、素材に幾つかの変更を加えた。

 これらのすべては、熱膨張を低減させるために検討されたと思われる。アクスルがブレーキから近いために高温に晒されることを考えれば、これは非常に重要な問題である。熱膨張が昨年までのウイリアムズが抱えていた根本的な問題ではなかったとしても、それは状況の改善に少なからず貢献したかもしれない。

 デザインの詳細を見ると、アクスルはより深いテーパー形状になっている。これにより、脱着の際にホイールを定位置に導きやすい様にしている。

 また、先端部分にも変更が加えられている。これはおそらく、フロントウイングからの気流及び/もしくは、ホイールの形状変更に伴う空力面での影響を考えたものであろう。

 ウイリアムズは、現在グリッド上の約半数が採用する”ブロウンアクスル”と呼ばれるシステムを採用していない。実はウイリアムズは、2013年にはこの”ブロウンアクスル”を採用したのだが、現在ではそれを放棄している。ブロウンアクスルは空力的な側面では効果があるものの、熱に晒されるという観点から、その寿命管理について非常に難しくする。

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