メルセデスが鉄壁の1-2。Q1は大渋滞の予感:ロシアGP FP3レポート
ロシアGPのフリー走行3回目が行われ、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがトップタイムを記録。チームメイトのニコ・ロズベルグが2番手につけ、メルセデス勢が圧倒的な速さを見せた。フェラーリのセバスチャン・ベッテルが3番手。マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンも8位につけ、Q3進出の可能性をグッと引き寄せた。
写真:: XPB Images
ロシアGPのフリー走行3回目。気温16度、路面温度32度という、前日に引き続き涼しいコンディション下で行われた。
多くのマシンがセッション開始とほぼ同時にコースイン。チェック走行を行う。前日、トラブルのために多くの周回をこなせなかったセバスチャン・ベッテルは、、中古のスーパーソフトタイヤで走行を重ねる。ベッテルはギヤボックス交換があり、5グリッド降格が決まっている。
セッション序盤でトップタイムを記録したのが、レッドブルのダニエル・リカルド。1分38秒895をスーパーソフトで計測している。残り約46分というところで、セルジオ・ペレス(フォースインディア)がターン13をオーバーラン。コースに復帰しようとランオフエリアで大きく旋回したが、目測を誤ってウォールにぶつかりそうになってしまい、そこでストップ。マーシャルの手を借りるという、ちょっと恥ずかしいミスを喫してしまった。
ペレスの事故により一時バーチャルセーフティカーの出動が掲示されるが、これもすぐに解除。再びセッションが継続されていく。
多くのマシンがスーパーソフトタイヤでの走行を行うが、キミ・ライコネンとマノーの2台はソフトタイヤで走行。特にライコネンは、このソフトタイヤでのロングランを行う。一方のベッテルも前述の中古スーパーソフトでロングランを行い、前日の走行距離不足を補おうと精力的に走行を続けていく。
残り時間約37分というところで、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが1分38秒217でトップタイムを更新。その2分後にはチームメイトのニコ・ロズベルグが、最終コーナーでコースを飛び出しながらも1分37秒722を計測しトップに立つ。ふたりはそのままスーパーソフトタイヤで走り続け、ハミルトンは1周の遅いラップを挟んで再びアタックし、1分37秒325の最速タイム。ロズベルグもこれに負けじと、1分37秒224で更新していく。
さらにハミルトンは遅い周回を挟んで3回目のアタックへ入り、セクター1で全体の最速、セクター2でも好タイムを計測する。残念ながらターン13でミスがあり、ラップタイムとしてはまとめきれなかったものの、まだタイヤのグリップは十分だということが伺える。つまり、前日見られたようにタイヤのデグラデーションは非常に小さく、多くのマシンが少ないピットストップ回数でレースを走り切ることになる、ということを意味しているだろう。
残り15分を切ったところで、ロズベルグがこのセッション2セット目のスーパーソフトタイヤを履き、アタックを行う。その他にも、多くのマシンが惜しみなく2セット目のスーパーソフトタイヤを履いて、予選アタックの練習を行う。
しかしその中で、スーパーソフトの持ち込み本数が他に比べて少なかったフェラーリは、ベッテルとライコネンともに1セットしかスーパーソフトタイヤを使用できない。
残り10分、ロズベルグはこのタイヤ2回目のアタックで1分36秒783を記録してトップタイムを更新。ハミルトンもこれに続くが、0.17秒ロズベルグには及ばなかった。このふたりの迫ったのがベッテルで、ロズベルグに0.2秒ほど及ばないものの、セクター2で最速タイムを記録して3番手に上がってきている。
ただ、ロズベルグはまだ速さを隠し持っていた。ロズベルグは3回目のアタックでタイムをさらに更新し、1分36秒471を記録して後続との差を広げる。そしてハミルトンも最後の最後にタイムを更新し、1分36秒403とロズベルグを僅かに上回るタイムを計測。これが、このセッションのトップタイムとなった。
結局、最終的にはメルセデスAMGのふたりが1-2を占め、その後ろフェラーリの2台、ウイリアムズの2台と続き、トロロッソのマックス・フェルスタッペンを挟んで、マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンが8番手につけている。マクラーレンは今回もQ3進出を目標に掲げており、それにグッと近づいた印象だ。バトンのチームメイト、フェルナンド・アロンソは12番手である。
デグラデーションが少ないロシアGP。予選Q1では多くのマシンが連続走行を行うとみられ、大渋滞の状況となることも予想される。これが番狂わせを生むのか? なお、フェリペ・マッサ(ウイリアムズ)、レッドブルの2台、カルロス・サインツJr.(トロロッソ)、マクラーレンの2台、ハースの2台が予選以降に向けて5セットの新品のスーパーソフトタイヤを残しており(1セットはQ3専用タイヤ)、特にこの8台はQ3を目指して果敢に走行を重ねていくことになるだろう。注目のロシアGPの予選はこの後すぐだ。
F1ロシアGP フリー走行3回目結果
Pos | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|
1 | Lewis Hamilton | Mercedes | 1:36.403 | 17 | |
2 | Nico Rosberg | Mercedes | 1:36.471 | +0.068 | 22 |
3 | Sebastian Vettel | Ferrari | 1:37.007 | +0.604 | 28 |
4 | Kimi Raikkonen | Ferrari | 1:37.727 | +1.324 | 14 |
5 | Felipe Massa | Williams | 1:37.918 | +1.515 | 16 |
6 | Valtteri Bottas | Williams | 1:37.985 | +1.582 | 16 |
7 | Max Verstappen | Toro Rosso | 1:38.133 | +1.730 | 22 |
8 | Jenson Button | McLaren | 1:38.260 | +1.857 | 14 |
9 | Carlos Sainz Jr. | Toro Rosso | 1:38.465 | +2.062 | 25 |
10 | Sergio Perez | Force India | 1:38.542 | +2.139 | 18 |
11 | Daniel Ricciardo | Red Bull Racing | 1:38.622 | +2.219 | 23 |
12 | Fernando Alonso | McLaren | 1:38.633 | +2.230 | 12 |
13 | Daniil Kvyat | Red Bull Racing | 1:39.047 | +2.644 | 15 |
14 | Nico Hulkenberg | Force India | 1:39.162 | +2.759 | 16 |
15 | Esteban Gutierrez | Haas F1 Team | 1:39.230 | +2.827 | 18 |
16 | Kevin Magnussen | Renault F1 Team | 1:39.238 | +2.835 | 16 |
17 | Romain Grosjean | Haas F1 Team | 1:39.239 | +2.836 | 15 |
18 | Jolyon Palmer | Renault F1 Team | 1:39.589 | +3.186 | 19 |
19 | Rio Haryanto | Manor Racing | 1:39.599 | +3.196 | 19 |
20 | Pascal Wehrlein | Manor Racing | 1:39.663 | +3.260 | 18 |
21 | Marcus Ericsson | Sauber | 1:39.740 | +3.337 | 23 |
22 | Felipe Nasr | Sauber | 1:39.898 | +3.495 | 19 |
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments