ロズベルグが首位もトラブル。上位2チームは接戦:スペインGPフリー走行3回目レポート
F1スペインGPのフリー走行3回目が行われ、メルセデスのニコ・ロズベルグがトップタイムを記録した。2番手にはルイス・ハミルトン、3番手にはセバスチャン・ベッテルが入った。メルセデスとフェラーリが、非常に接近している印象である。
Nico Rosberg, Mercedes AMG F1 W07 Hybrid
XPB Images
予選を前に行われたフリー走行3回目。気温18度、路面温度29度という過ごしやすいコンディションの中、セッションがスタートした。
ハードタイヤを履き、チェックラップを行うマシンが多い中、ザウバーの2台はミディアムタイヤを履いてタイム計測を実施。2台揃って1分27秒台を記録する。その直後、フォースインディアの2台もミディアムタイヤを履いてコースイン。こちらは1分25秒台を記録して、その差を見せつける。トロロッソのダニール・クビアトもこれに続いている。
そしてその後コースインしたのはキミ・ライコネン。ライコネンもミディアムタイヤを履き、1分24秒916と他を圧倒して見せた。
ちなみにフェラーリ、フォースインディア、トロロッソ、ザウバー、マノーは、ミディアムタイヤを3チーム残しているチーム(ザウバーのマーカス・エリクソンのみ2セットのみだが、中古を1本持っていたようだ)である。2セットしか残っていないチームは、ミディアムを履いてのタイム計測を行わずにガレージに留まっている。決勝に向けては、各チームとも2セットの新品ミディアムタイヤを残しておきたいというところなのだろう。
残り40分を過ぎた頃から、新品ソフトタイヤを使った予選練習を行うチームが出てくる。その筆頭はメルセデスの2台であり、ニコ・ロズベルグが1分23秒078でトップタイムを記録。ルイス・ハミルトンは0.4秒これに遅れた。マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソはトップから1.477秒遅れたものの、ミディアムを履くフェラーリ2台の間に入った。ウイリアムズやレッドブルのマシンもソフトタイヤでアタックするも、アロンソに追いつけない。一発のアタック性能について、マクラーレンは明らかに向上しているようだ。ジェンソン・バトンは0.5秒アロンソに及ばなかった。
なお、トロロッソのカルロス・サインツJr.は、ミディアムを履いてアタックはせず、15周のロングランを実施。昨日のFP2でアタックは確認済みなのか? 決勝に向けた念入りなチェックを行っているように感じられ、実に不気味だ。
残り15分というところで、メルセデスのふたりがこのセッション2セット目のソフトタイヤを履いてコースイン。ロズベルグは何かのトラブルなのか? ゆっくりしたスピードでコースを1周し、ピットに戻っている。ハミルトンはアタックラップを行い、自らのペースを更新するが、それでもロズベルグには0.126秒及ばず2番手止まりだった。
ウイリアムズも2セット目の新品ソフトタイヤを履き、コースイン。バルテリ・ボッタスがアロンソをようやく上回り、全体の4番手に立つ。フェリペ・マッサは9番手までだ。
残り10分というところで、フェラーリのキミ・ライコネンが、ソフトを履くが、セクター3で遅いマシンに引っかかってしまい、約1秒遅れ。これを上回ったのはレッドブル2台で、マックス・フェルスタッペンが3番手、ダニエル・リカルドが4番手に入る。リカルドは若干のミスがあったようだ。
マクラーレンの2台も2セット目のソフトタイヤを投入するが、自己ベストを更新できない。
残り7分で満を持してベッテルがソフトタイヤでコースイン。セクター1とセクター2で全体ベストを記録するも、トップのロズベルグに0.147秒及ばない3番手まで。しかし、この2チームの差は非常に接近しており、予選以降が実に楽しみになってきた。
なお、このコースは非常に抜きにくいため、予選でクリアラップを取れるかどうかが非常に重要。特に全22台が出走するQ1では、これにより明暗が分かれることもあるかもしれない。運命の予選は、この後行われる。
スペインGP フリー走行3回目結果
Pos. | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|
1 | Nico Rosberg | Mercedes | 1:23.078 | 15 | |
2 | Lewis Hamilton | Mercedes | 1:23.204 | +0.126 | 11 |
3 | Sebastian Vettel | Ferrari | 1:23.225 | +0.147 | 16 |
4 | Max Verstappen | Red Bull Racing | 1:23.719 | +0.641 | 10 |
5 | Daniel Ricciardo | Red Bull Racing | 1:23.816 | +0.738 | 9 |
6 | Kimi Raikkonen | Ferrari | 1:24.110 | +1.032 | 13 |
7 | Valtteri Bottas | Williams | 1:24.356 | +1.278 | 14 |
8 | Sergio Perez | Force India | 1:24.472 | +1.394 | 15 |
9 | Daniil Kvyat | Toro Rosso | 1:24.553 | +1.475 | 13 |
10 | Fernando Alonso | McLaren | 1:24.555 | +1.477 | 13 |
11 | Nico Hulkenberg | Force India | 1:24.585 | +1.507 | 15 |
12 | Felipe Massa | Williams | 1:24.621 | +1.543 | 15 |
13 | Carlos Sainz Jr. | Toro Rosso | 1:24.695 | +1.617 | 21 |
14 | Romain Grosjean | Haas F1 Team | 1:24.981 | +1.903 | 13 |
15 | Jenson Button | McLaren | 1:25.051 | +1.973 | 13 |
16 | Kevin Magnussen | Renault F1 Team | 1:25.100 | +2.022 | 12 |
17 | Esteban Gutierrez | Haas F1 Team | 1:25.130 | +2.052 | 17 |
18 | Jolyon Palmer | Renault F1 Team | 1:25.376 | +2.298 | 13 |
19 | Felipe Nasr | Sauber | 1:25.383 | +2.305 | 22 |
20 | Marcus Ericsson | Sauber | 1:25.401 | +2.323 | 24 |
21 | Pascal Wehrlein | Manor Racing | 1:26.097 | +3.019 | 13 |
22 | Rio Haryanto | Manor Racing | 1:26.251 | +3.173 | 19 |
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