最終コーナーで勝利を逃したハプスブルク、マカオの”ヒーロー”に

F3マカオGPの最終ラップ、最終コーナーでクラッシュを喫したフェルディナンド・ハプスブルクは、クラッシュを後悔していないと語った。

 2017年のF3マカオGPは、まさかの結末で幕を閉じた。2番手のフェルディナンド・ハプスブルク(カーリン)が、ファイナルラップの最終コーナー『Rベント』手前で先頭のセルジオ・セッテ・カマラ(モトパーク)をアウトから追い抜こうと試みたのだ。

 ハプスブルクはセッテ・カマラのマシンの前に出ることに成功し、ターンイン。しかし、両者ともコーナーを曲がりきれず、アウト側のウォールにクラッシュしてしまった。

「この週末を誇りに思う」と、ハプスブルクはmotorsport.comに語った。

「僕はすべての力を出し尽くしたと思う」

「最後のコーナーまで、リードを奪うために戦った。僕はそれを誇りに思う。その後で僕はクラッシュしてしまったけど、正直に言って2位に終わるよりはクラッシュの方が良い」

 レースは、クラッシュしたふたりの横を通り過ぎて行ったレッドブルの育成ドライバー、ダン・ティクタム(モトパーク)が優勝した。ハプスブルクのマシンはセッテ・カマラのマシンよりも浅い角度でウォールに接触したものの、左フロントサスペンションを大破させるなど大きなダメージを負った。それでもハプスブルクはフィニッシュを目指しアクセルを踏み続け、最終的に4位でフィニッシュした。

「クラッシュした時は泣きそうな気持ちになった。僕は優勝を逃したんだと分かったからだ。そして涙をぬぐった」

「だけど、勝つために最終コーナーですべてを賭けたんだから、負けたとは思わなかった」

「あの動きは勝つか、クラッシュかのどちらかだった……そして僕はクラッシュしたんだ」

 残り5周を残して2番手に浮上したハプスブルクは、セッテ・カマラがリヤタイヤのデグラデーションに苦しむ中で、一気に差を詰めた。

「100%、2位では終わるつもりはなかった」

「レース自体、決死の覚悟だった。メルコヘアピンで大きくスライドしたこともあった。まるで”トーキョー・ドリフト”みたいだったね!」

「でも、ラストラップでまだチャンスがあった。メインストレートではパスすることができなかった。セルジオはとても攻撃的だったけど、正直に言って僕も同じだったから不満を言うことはできない」

「最後のラップで、僕は彼を抜くためにできることは全てやった。彼は(最終コーナー手前の)フィッシャーマンズ・ベントで守りに入った。それが、僕に最終コーナーでのチャンスを与えたんだ」

 レース後、ハプスブルクのチームメイトで2位を獲得したランド・ノリスが、落胆するハプスブルクにシャンパンシャワーを浴びせかけた。チームのメカニックは、ハプスブルクの首にリースをかけ、彼の健闘を称えた。

 チーム代表のトレバー・カーリンは「普通、最終ラップの(最大のオーバーテイクポイント)リスボアを過ぎたら、もうレースが終わったと思うはずだ」と語った。

「しかし、フェルディナンドは”勝つか、破滅かしかない”と言うと感じた。そしてああいう結末となった。だが、彼はほとんど勝っていたようなものだ」

「私は彼をとても誇りに思っている。私からしたら、彼は十分勝利に値すると思う。我々は5台のマシンを参戦させたが、すべてのメカニックとエンジニアが彼を応援していた」

「昨年は、アントニオ(フェリックス・ダ・コスタ)がカーリンと勝利し、賞賛を受けた。フェルディナンドも同じくらい称えられてもいいはずだ。彼ほど上品で素晴らしく、攻撃的なドライブを見せるドライバーは他にいるか? ビルヌーブか? セナか?」

「私は彼を非常に誇りに思っている」

【動画】F3 マカオ GP 2017:熾烈なファイナルラップバトルは、まさかの結末に……

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この記事について
シリーズ その他
イベント名 Macau GP
サーキット Circuito da Guia
ドライバー Ferdinand Habsburg , セルジオ セッテ・カマラ
チーム Carlin , モトパーク・アカデミー
記事タイプ 速報ニュース