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フルーシュ、脊柱を骨折。搬送された日本人カメラマンの状況も明らかに

F3決勝レースで大クラッシュを喫したソフィア・フルーシュは、脊柱を骨折していたことがわかった。

Sophia Flörsch, Van Amersfoort Racing

Sophia Flörsch, Van Amersfoort Racing

Alexander Trienitz

 マカオGPのF3決勝レースで大クラッシュを喫したドイツ人の女性ドライバー、ソフィア・フルーシュ(ファン・アメルスフールト・レーシング)は、脊柱を骨折していたことがわかった。

 グランプリのオーガナイザーによるメディカルレポートでは、フルーシュは背中の痛みを訴えているが、彼女の血圧や脈拍数、呼吸速度、体温などは安定しているとのことだ。

 決勝レースの3周目、フルーシュはリスボアに向けたロングストレートを全開で走行中に15番手のユアン・ダルバラ(カーリン)と接触し、ホイールにダメージを負ってしまった。

 コントロールを失った彼女のマシンはリスボアに突っ込むような格好となり、宙に浮いて前を走っていた坪井翔(トムス)の頭上をかすめた。そのままマシンはバリアとフェンスを突き破ってマーシャルやカメラマンのいるエリアに突っ込んてしまった。

 この時リスボア手前のスピードトラップでは、彼女が時速276.2kmで走っていたと記録されていた。

 インシデント後にはフルーシュと坪井、カメラマン2人とマーシャル1人が病院に搬送された。坪井は腰を痛めたようで、今後さらなる検査を受けるという。また搬送されたマーシャルは顎を骨折したほか、顔に裂傷、腹部にかすり傷を負った。

 同じく病院へ運ばれたフォトグラファーのひとりは肝臓損傷を負い、現在も病院で経過観測中。もうひとりは日本人の南博幸フォトグラファー。激しい衝撃に見舞われて病院で手当てを受けたとのことだ。

 motorsport.comでは南フォトグラファー本人と連絡が取れており無事が確認できている。軽いムチウチ程度だが頭を打っていることもあり、念のため一晩入院して様子をみるとのことだ。

 事故の瞬間にフルーシュの後ろを走行していたフェラーリの育成ドライバー、周冠宇(SJMセオドール・レーシング・バイ・プレマ)は、このストレート上でイエローフラッグが出ていたと説明した。

「とても恐ろしい瞬間だった」と彼は説明した。

「マンダリンを通過した後、イエローフラッグが見えた。だけど、ただの間違いかと思っていた」

「ソフィアはかなりユアンに近づいていた。だからユアンが早めにブレーキを踏んだ時、彼女にはそれに反応する時間がなかった」

「彼女はユアンの右リヤに接触し、ストレートでスピンしながらリスボアに突っ込んだ。そして他のマシン(坪井)の上を飛び越えた」

「彼女に問題ないことを願っている」

 スチュワードはこの件を審議し、”この事故に対して、個人のドライブに完全な、あるいは主な責任はない”と裁定を下した。

 フルーシュの所属チームの代表であるフリッツ・ファン・アメルスフールトはmotorsport.comに対し、彼女は父親のアレクサンダーに付き添われて病院へ搬送されたと明かした。

「今日彼女についていてくれた神に対して、そしてダラーラのマシンの素晴らしい強度に感謝しなければならない」とアメスフールトは話した。

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