フォルクスワーゲン、2018年限りでF3エンジン供給に幕。別事業に注力
フォルクスワーゲンは、カスタマーレーシング事業に注力するため、2018年限りでF3シリーズへのエンジン供給を終了させる。
写真:: FIA F3 / Suer
フォルクスワーゲン(VW)は、カスタマーレーシング事業に注力するため、2018年限りでF3シリーズへのエンジン供給を終了させることを発表した。
2007年よりF3ユーロ選手権(F3ヨーロッパ選手権の前身)にエンジンサプライヤーとして参戦してきたVW。2010年にエドアルド・モルタラ、2017年はランド・ノリスが同社のエンジンでシリーズ優勝を果たした。
F3ヨーロッパ選手権以外のF3シリーズにも供給されてきたVWエンジンは、F3イギリス選手権でいくつかタイトルを獲得し、2017年全日本F3選手権では高星明誠(B-MAX Racing Team with NDDP)の年間チャンピオン獲得に貢献している。
これまで多くの若手ドライバーを勝利に導いてきたVWだが、2018年限りでF3エンジンの供給を終了させることを発表。2019年より所有権がF1へと移り、GP3から名称変更される『FIA F3選手権』へのエンジン供給も行わないことを明らかにした。今後はWTCRシリーズで戦うゴルフGTI TCRやラリーカーであるポロGTI R5のカスタマー供給事業に集中するという。
VWのモータースポーツ代表であるスヴェン・スミーツは次のように語った。
「世界中のF3シリーズでVWは注目されるべき記録を打ち立てた。長年に渡り、VWのチームとドライバーは他のエンジンメーカーに打ち勝ち、多くの勝利を収めてきたのだ。これまで贔屓にしてくれていた人々に心から感謝している」
「供給最後の年となる2018年シーズンも、F3ヨーロッパ選手権やF3マカオワールドカップで勝利できるように、一貫したサービスを提供するつもりだ」
なお、F3シリーズ参戦から撤退するVWの現行エンジンが、他のカテゴリーへ活躍の場を移す可能性は低いとみられる。
2007年以降VWのレーシングエンジンのチューニングを手がけてきたのは、ドイツの有名なエンジンチューニング会社である"シュピース"だ。2014年よりF3ヨーロッパ選手権へ最新のFIA F3エンジン規制が導入され、エンジンにVWのバッジがつけられると決定される前から、シュピースは現行のエンジンに着手している。
今年限りでVWのブランド力を失うことで、共同で供給することによるメリットを受けられなくなるシュピースが、単体でF3以外の他シリーズへのエンジン供給を継続するとは考えづらい。
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