スペインGPのサポートレースとして行われたFIA F2選手権のレース2で、日本人としては目を覆いたくなるシーンがあった。牧野任祐(ロシアン・タイム)と福住仁嶺(アーデン)が接触、2台が絡み合うようにランオフエリアに飛び出してしまったのだ。
ただこの事故は、日本人同士が接触したというだけではなかった。今季から導入されたハロが、初めてその役割を果たしたのだ。
ターン4で牧野のイン側に飛び込んだ福住は、濡れた路面に脚を取られ、アウト側に膨らんでしまう。そして両者は接触。福住のマシンは飛び上がるようになってしまい、左のリヤタイヤが牧野のマシンの上を通過する形になり、エンジンカウルに接触、ロールフープ上のオンボードカメラマウントを弾き飛ばし、そしてハロに接触する形となった。
国際映像では、接触のシーンを明確に捉えたモノはなかったが、上の写真を見れば、ハロが牧野を救っているのがよく分かる。
この事故を経験した牧野は「ハロが僕を救った」と語った。
「4コーナーもイン側は濡れていて、仁嶺はおそらくそれで滑ったんじゃないでしょうか。でもあそこで入ってくるのは、ちょっと無理ですね。インから来るのは、一瞬見えていました」
そう牧野は事故時の状況を語った。
「このクルマを初めてドライブした時、ハロが良いとは思いませんでした。何かを見るのが、難しくなったので。しかし、今日はハロが僕を助けました」
「それは本当の重要なことです。今では、ハロがどのように働くのか、理解しています。何が起きたのかはよく分かっていませんが、ハロがなければタイヤがヘルメットに当たったと思います」
「ハロが、僕にとっては大きな助けとなりました。それは大きな驚きでした」
F1とF2のレースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングも、今回の件について次のように語った。
「たとえ実際に彼の命を救ったわけはなかったとしても、タイヤの跡から判断すれば、ハロなしでは厄介なことになっていたかもしれない」
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