ローソンが完勝で今季スプリントレース4勝目。岩佐歩夢はペース上がらず、痛すぎる13位無得点|FIA F2アブダビ・スプリントレース
カーリンのリアム・ローソンが、FIA F2の最終ラウンド、アブダビ戦のスプリントレースで優勝。後続に8秒もの大差をつけた。予選最速だった岩佐歩夢はペースが上がらず、13位無得点に終わった。
写真:: Red Bull Content Pool
FIA F2の最終ラウンド、アブダビ戦のスプリントレースがヤス・マリーナ・サーキットを舞台に行なわれ、リアム・ローソン(カーリン)が優勝を手にした。
23周で争われたこのスプリントレースは、予選トップ10がリバースグリッドとなる形でスタート。そのため、リチャード・フェルシュホー(トライデント)がポールポジション、2番グリッドにはリアム・ローソン(カーリン)が並んだ。金曜日の予選で最速タイムを記録した岩佐歩夢(DAMS)は、10番グリッドから前を目指した。
気温30度、路面温度41度というコンディションでスタート時刻を迎えた。そのスタートではフェルシュホーが首位、ローソンが2番手をキープ。岩佐はひとつポジションを落として11番手となった。しかしターン3でエンツォ・フィッティパルディ(チャロウズ)とジェハン・ダルバラ(プレマ)が交錯し、アウト側のウォールに激しくクラッシュ。2台のマシンは大破し、これでレースは赤旗中断となった。
33分の中断を経て、現地時間16時57分にレースはリスタート。今度はローリングスタートとなった。
今度は平穏なスタートとなり、各車が隊列を組んでコーナーをクリアしていく。順位が入れ替わることはなかったが、トップ14台が各車1秒以内の車間で連なる、激戦を予感させる再スタートとなった。
ただリスタートから2周目となる4周目のターン6で、岩佐がフレデリック・ベスティ(ART)のオーバーテイクを許し、12番手に後退してしまう。抜かれた岩佐のペースは優れず、徐々にベスティに差をつけられてしまうだけでなく、ユーリ・ヴィップス(ハイテック)にも抜かれてしまった。
ほとんどのマシンが1分40秒台での周回を重ねる中、トップ4台は1分39秒台という速いペースを刻む。中でも2番手のローソンはペースを上げ、先頭を行くフェルシュホーとの差を徐々に削り取っていく。この2台にアマウリー・コルディール(VAR)が追いつき、先頭は三つ巴の争いとなった。
そして10周目、ターン6でローソンがフェルシュホーを抜いて遂に首位に浮上。コルディールも襲い掛かるが、フェルシュホーはなんとか2番手を死守した。
各車タイヤマネジメントに入ったのか、その後はしばらく膠着状態が続き、その間に各車の間隔が広がっていった。
ただそんな中、デニス・ハウガー(プレマ)のペースが目に見えて落ち、17周目に今季王者のフェリペ・ドルゴビッチ(MPモータースポーツ)にオーバーテイクを許して、5番手に落ちてしまう。
ドルゴビッチはハウガーを抜いた後勢いを増し、まずはコルディールを22周目に攻略して3番手。さらにはフェルシュホーにも迫った。
最終的には、ローソンが後続に8秒の差をつけてトップチェッカー。スプリントレース今季4勝目を挙げた。2位にはフェルシュホーが粘り込み、3位ドルゴビッチという表彰台の顔ぶれとなった。
ハウガーはレース終盤にコルディールを抜いた際にコースオフしてしまい、一度コルディールにポジションを返上したが、その後再び抜き返して4位をもぎ取った。コルディールが5位だった。
岩佐は終始ペースが上がらず。結局は13位でのフィニッシュ。痛すぎるノーポイントでのフィニッシュとなった。ポールポジションからスタートする日曜日のフィーチャーレースに向けては、レースペースの問題を解決することが非常に重要となるだろう。
佐藤万璃音(ヴィルトゥオーシ)もレース終盤にファン-マヌエル・コレア(VAR)と接触してコースオフするシーンがあり、結局18位でのフィニッシュとなった。
今季のFIA F2の最終レース、アブダビ戦のフィーチャーレースは、日曜日(11月20日)の18時(日本時間)にスタート予定となっている。
順位 | # | ドライバー | チーム | 周回数 | 差 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | リアム ローソン | カーリン | 23 | 10 | |
2 | 20 | リチャード フェルシュホー | トライデント | 23 | 7.900 | 8 |
3 | 11 | フェリペ ドルゴビッチ | MPモータースポーツ | 23 | 8.800 | 6 |
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