F2アブダビ・レース1:セッテ・カマラがポールトゥウイン。松下信治は2位表彰台
FIA F2アブダビラウンドのレース1はセルジオ・セッテ・カマラがポールトゥウインを達成。松下信治は2位表彰台を獲得した。
写真:: Joe Portlock / Motorsport Images
FIA F2最終戦アブダビラウンドのレース1が行なわれ、セルジオ・セッテ・カマラ(DAMS)が優勝。松下信治(カーリン)は2位表彰台を獲得した。
前日に行なわれた予選では、セッテ・カマラがポールポジションを獲得。カラム・アイロット(ザウバー/チャロウズ)が2番手でフロントロウにつけた。2列目はカーリン勢が占め、松下信治は4番手からのスタートとなった。佐藤万璃音(カンポス)は15番グリッドだ。
スタートでは、3番グリッドのルイ・デレトラ(カーリン)がホールショットを奪い、アイロット、セッテ・カマラが続いた。松下は周冠宇(ユニ-ヴィルトゥオーシ)に一旦はかわされ5番手となったが、すぐさまポジションを取り返した。
今回のレースではスーパーソフト、ソフトという2種類のタイヤが持ち込まれているが、スーパーソフトタイヤを履いたドライバーはタイヤの性能劣化が激しいのか、軒並みペースが上がらない。
一方、上位陣にも関わらずソフトタイヤでのスタートを選択した松下はペースが良く、4周目にセッテ・カマラ、アイロット、デレトラを次々とオーバーテイク。ラップリーダーとして5周目に突入した。
ピットウインドウがオープンとなる6周目には、スーパーソフトタイヤを履いたマシンが駆け込むようにピットへ。これで松下、周、ジュリアーノ・アレジ(トライデント)というトップ3となった。
10周目、マハーヴィール・ラグナタン(MPモータースポーツ)がターン17でオーバーランし、そのままストップ。このマシンを処理するため、バーチャルセーフティカーが発令された。
翌周にはアーテム・マルケロフ(BWTアーデン)のマシンがスローダウンし、この日2台目のリタイアとなった。
首位を走る松下は、2番手の周とのギャップを保ちながら周回を重ねる。タイヤ交換を済ませたドライバーの中での最上位はデレトラで、彼はファステストラップを刻むなどプッシュし、レースが折り返しを迎えた頃には5番手に浮上した。
しかしデレトラはプッシュが祟ったのか、その後はペースが上がらず、松下との差が若干広がる格好となった。
レースが残り10周を切ると、周がじわりじわりと松下に接近してくる。4〜5秒あったギャップが残り6周の段階で1秒前後に詰まった。
ペースが落ちた松下だが、なんとか首位の座をキープして27周目にピットイン。デレトラ、セッテ・カマラの後ろで復帰し、残り4周をスーパーソフトタイヤで戦うこととなった。
翌周には周がピットインしたが、右リヤタイヤの交換に手間取った。さらに松下がフレッシュタイヤでマージンを稼いでいたため、順位が入れ替わることはなかった。
その間に首位が交代。セッテ・カマラが首位に立ち、デレトラを引き離しにかかった。
残り2周、デレトラに松下が迫る。デレトラは抵抗したが抑えきる力は残っておらず、松下が2番手に浮上した。
セッテ・カマラはそのまま逃げ切りトップチェッカー。レース1では初めての優勝となった。2位には松下、3位にはファイナルラップでデレトラをかわした周が入った。
今回の優勝で、セッテ・カマラはランキング4番手から2番手に浮上した。また、DAMSは2019年シーズンのチームチャンピオンを確定させた。なお、佐藤は18位完走となった。
【リザルト】FIA F2アブダビラウンド:レース1結果
順位 | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | Mph | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | セルジオ セッテ・カマラ | ダムス | 31 | 1:02'17.011 | 165.750 | 25 | ||
2 | 松下 信治 | カーリン | 31 | 1:02'22.160 | 5.149 | 5.149 | 165.522 | 18 |
3 | チョウ グアンユー | ユニ・ヴィルトゥオーシ | 31 | 1:02'24.776 | 7.765 | 2.616 | 165.407 | 15 |
4 | ルイ デレトラ | カーリン | 31 | 1:02'27.930 | 10.919 | 3.154 | 165.267 | 12 |
5 | カラム アイロット | Charouz Racing System | 31 | 1:02'32.992 | 15.981 | 5.062 | 165.044 | 10 |
6 | ルカ ギオット | ユニ・ヴィルトゥオーシ | 31 | 1:02'37.396 | 20.385 | 4.404 | 164.851 | 8 |
7 | ニコラス ラティフィ | ダムス | 31 | 1:02'42.796 | 25.785 | 5.400 | 164.614 | 6 |
8 | ジュリアーノ アレジ | トライデント | 31 | 1:02'49.260 | 32.249 | 6.464 | 164.332 | 4 |
9 | ミック シューマッハー | プレマ・レーシング | 31 | 1:02'58.913 | 41.902 | 9.653 | 163.912 | 2 |
10 | ニキータ マゼピン | ARTグランプリ | 31 | 1:03'05.691 | 48.680 | 6.778 | 163.619 | 1 |
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