FIA F2ソチレース2：ギオット今季3勝目。松下は事故に巻き込まれリタイア

　FIA F2のソチラウンド、そのレース2が行われ、ユニ・ヴィルトゥオーシのルカ・ギオットが今季3勝目を挙げた。

　気温は21℃、路面温度は24℃というコンディションでレースのスタート時刻を迎えた。フォーメーションションラップに入る際、佐藤万璃音（カンポス・レーシング）がダミーグリッドで停止してしまい、ピットへとマシンが戻され、ピットレーンスタートとなった。

　スタートこそ大きな混乱は無かったものの、ターン2では大きなトラブルが発生した。

　先頭を行くニキータ・マゼピン（ARTグランプリ）と2番手のジャック・エイトケン（カンポス・レーシング）が曲がりきれずにオーバーシュート。しかしそれだけでは終わらず、コースに戻ろうとしたマゼピンとエイトケンが接触してしまったのだ。

　マゼピンは更に、コース上を走っていた松下信治（カーリン）と衝突してしまい、松下はターン3アウト側のバリアへと突っ込んでしまった。松下はマシン前方からバリアへと突っ込むと、さらに追い打ちをかけるようにマゼピンが松下に衝突。マシンは大きくダメージを受けた様子だった。

　このアクシデントでセーフティーカーが出動するが、程なくレッドブラッグが掲出されレースは2周目で中断となった。最終的に30分ほどの中断を挟み、現地時間12時15分（日本時間18時15分）に15周に短縮されてのレース再開が通達された。

　なお、マゼピンは自力でマシンを降りた。松下は大きな負傷は無いものの、検査のため病院へと搬送された。

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　レースはセーフティーカーの先導1周を経て3周目からリスタート。また周回数も15周に短縮された。上位の順位はギオット、カラム・アイロット（Charouz Racing System）、ニック・デ・フリーズ（ARTグランプリ）となっていた。

　ギオットは上手くリスタートを決め先頭をキープ。3番手のデ・フリーズは若干出遅れたアイロットに即座に仕掛けて2番手に浮上しようとした。アイロットはここで意地を見せ並走するが、最終的にデ・フリーズに先行を許した。

　なお先頭のギオットは、そうしたバトルを尻目に早くも先行。1秒以上のギャップを築いた。

　一時は2秒に迫ろうという程離れたギオットとデ・フリーズのギャップは、レースが進行するにつれて徐々に詰まり、レース約半分となる8周目には0.7秒まで縮めた。

　ギオットはここで再びペースアップ。それ以上デ・フリーズを近づけさせず、ギャップを維持しようとした。だがレース残り5周と終盤になると再びその差が詰まり始めた。

　残り4周、ターン2で一気にデ・フリーズがギオットに接近し、その差は0.4秒に。次の周にはさらにブレーキングで差を詰め、0.3秒と接近することとなった。

　デ・フリーズはメインストレートでDRSを作動させると一気にギオットとの差を詰めるが、コーナー立ち上がりではギオットに離されれてしまうという光景が繰り返された。

　そしてレースはファイナルラップへ突入。デ・フリーズがホームストレートでDRSを作動させてギオットに並ぶところまで迫ったが、ターン2で追い抜くことができず、その後のコーナー立ち上がりで離されてしまった。

　先頭のギオットは、以降を快走。最後までデ・フリーズに対してオーバーテイクを許さずにトップでチェッカーを受け、今季3勝目を挙げた。2位はデ・フリーズ。3位はアイロットが入った。

　ピットレーンスタートだった佐藤は追い上げを見せ、最終的に15位でレースを終えた。

順位	ドライバー	チーム	周回数	タイム	ポイント
1	ルカギオット	ユニ・ヴィルトゥオーシ	15		15
2	ニックデ・フリーズ	ARTグランプリ	15	0.7	12
3	カラムアイロット	Charouz Racing System	15	1.6	10
4	ニコラスラティフィ	ダムス	15	3.3	8
5	チョウグアンユー	ユニ・ヴィルトゥオーシ	15	3.8	6
6	セルジオセッテ・カマラ	ダムス	15	7.3	4
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