F2サクヒール:角田裕毅、レース2は不運な接触で15位。ランク5番手に後退
FIA F2第11戦ラウンドのレース2は、ロバート・シュバルツマンが優勝した。角田裕毅は15位だった。
Yuki Tsunoda, Carlin
Mark Sutton / Motorsport Images
FIA F2選手権第11ラウンドのレース2がバーレーン・インターナショナル・サーキットで行なわれた。23周のスプリントレースを制したのはロバート・シュバルツマン(プレマ)だった。カーリンの角田裕毅はスタート直後に接触された影響でタイヤがパンクしてしまったため、15位に終わった。
前日に行なわれたレース1で優勝したのはフェリペ・ドルゴビッチ(MPモータースポーツ)。角田は予選でスピンしたことにより最後尾スタートとなったが驚異の追い上げを見せ、6位入賞を果たした。その結果、レース1で8位となったシュバルツマンがリバースグリッドによりレース2のポールポジションをにつけ、2番グリッドにはマーカス・アームストロング(ARTグランプリ)、3番グリッドには角田が並んだ。
フォーメーションラップでは、4番グリッドのニキータ・マゼピン(ハイテック)がスタートできずグリッド上で立ち往生。しかし程なくして無事動き出すことができ、隊列に戻った。
スタートライトがブラックアウトすると、角田は好スタートを決めてシュバルツマンに次ぐ2番手でターン1に進入。角田の右リヤタイヤにはアームストロングが接触したが、角田はポジションをキープしてシュバルツマンを追いかけていった。
しかし角田は少しずつペースを落とし始め、ずるずるとポジションを落としていく。アームストロングとの接触の影響か、右リヤタイヤがパンクしてしまったのだ。角田はオープニングラップ終了と共にピットインし、パンクしたタイヤを交換。一気に最後尾に落ちてしまった。
5周目、マゼピンがユアン・ダルバラ(カーリン)をオーバーテイク。シュバルツマン、アームストロングに次ぐ3番手に浮上した。
そんな中、今回がデビューラウンドとなっているテオ・プルシェール(HWA)のマシンがストップ。マシンを降りたプルシェールのレーシングスーツには泡のようなものがついており、第2ラウンドのレース2でコックピットから消火剤が吹き出したミック・シューマッハー(プレマ)を想起させるような形でのリタイアとなった。
プルシェールのマシンを回収するため、6周目にセーフティカーが出動。このタイミングでジャック・エイトケン(カンポス)などはハードタイヤからユーズドのミディアムタイヤに交換した。また角田も再びピットインし、同じくユーズドのミディアムタイヤに履き替えた。
しかし、マシン回収作業が迅速に完了したこともあってか、8周目にレースは再開。この時点で角田は隊列に追いつけておらず、結果的にピットインを行なったことで損をした形となってしまった。
各所で激しいバトルが繰り広げられる中、カラム・アイロット(ユニ-ヴィルトゥオーシ)がターン10のブレーキングで止まれずダルバラに追突。ダルバラのマシンは進行方向とは逆に向いて止まってしまい、バーチャルセーフティカーが発動となった。
フロントウイングを壊したアイロットは緊急ピットインを強いられた後、ドライブスルーペナルティを科され、再度ピットレーンに。ポイントリーダーのシューマッハーを8ポイント差で追いかけていただけに、アイロットにとっては大きな痛手となってしまった。
11周目、マゼピンはオーバーランしたアームストロングの隙を突いて2番手に浮上。首位のシュバルツマンを追いかけていった。アームストロングはその後ペドロ・ピケ(チャロウズ)にも交わされてしまい、4番手に落ちた。
レース終盤、SC時にタイヤ交換をしたデレトラがじわじわと順位を上げ始める。8周目のレース再開時には18番手だったデレトラだが、他のマシンより1周あたり2秒以上速いペースで周回し、残り6周でポイント圏内の8番手に浮上。さらに残り2周でチームメイトのピケが失速したことによりついに3番手にまで上がった。
シュバルツマンはマゼピンを寄せ付けず、セーフティリードを保ったままトップチェッカー。今季4勝目を挙げた。2位にはマゼピン、3位にはデレトラが入った。日本勢最上位は佐藤万璃音(トライデント)の11位。角田は15位に終わった。
今回のレース結果を受け、ポイントランキングにも大きな変動があった。ポイントリーダーのシューマッハーは7位に入って2ポイントを加算し、アイロットとの点差を14に広げた。そして今回無得点の角田はランキング3番手から陥落。マゼピンが162ポイントで3番手、シュバルツマンが159ポイントで4番手、157ポイントの角田は5番手となった。なお、6番手のクリスチャン・ルンガー(ARTグランプリ)は149ポイントだ。
なお、これで2020年のFIA F2は残すところ1ラウンド2レース。舞台は同じくバーレーンだが、“アウターサーキット”と呼ばれる超高速レイアウトで行なわれる。
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