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今季3勝目でランク4位以内を確定……角田裕毅「残り1戦、できる限り戦う」

FIA F2の最終戦サクヒールのレース1で勝利を納め。F1参戦に必要なスーパーライセンスの発給条件を満たした角田裕毅が、レース後の記者会見に応じた。

Yuki Tsunoda, Carlin, Nikita Mazepin, Hitech Grand Prix, Robert Shwartzman, Prema Racing and Felipe Drugovich, MP Motorsport at the start of the race

写真:: Mark Sutton / Motorsport Images

 FIA F2の2020年最終戦サクヒール・レース1が行なわれ、角田裕毅(カーリン)がポール・トゥ・ウインを達成。今季3勝目を挙げると共に、ドライバーズランキング4位以上が確定……F1参戦に必要なスーパーライセンス発給条件を満たすことになった。

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 角田にとって今回のレースは、簡単なモノではなかった。ポールポジションからスタートしながら、1周目に3番手まで下落。ピットストップのタイミングをうまく活かしたことで先行された2台(ニキータ・マゼピン/ハイテック&ロバート・シュバルツマン/プレマ)の前に出ることに成功するも、コース上で抜かれてしまう。しかし角田はしっかりとタイヤをマネジメントし、再び2台を攻略。トップでチェッカーを受けることになった。

「スタートの後、ターン1でイン側にスペースを作りすぎてしまいました。それで、後ろのマシンが僕をオーバーテイクしようとしたんです。それは僕のミスでした」

 角田はレース後の記者会見でそう語り、レースを振り返った。

「その後で心をリセットし、タイヤマネジメントに専念しようとしました。そして2番手のマシンの後ろで、冷静になることができたんです」

「特に最後の5〜10周では、シュバルツマンだったと思いますが、タイヤに苦労し始めていました。僕は彼を抜いてしまおうと思っていました。そうしなければニキータに逃げられてしまうと思ったからです」

「彼(シュバルツマン)を抜いたし、それは良かったです。その後のタイヤのフィーリング的には、ニキータを捕まえられる可能性が十分にありました。でも、実際にはそれほど大きな違いはなかったんです。だからミスをせず、少しずつ追い詰めようとしました」

「その後、(クリスチャン)ルンガー(ARTグランプリ)だったと思いますが、周回遅れだったドライバーが僕とニキータを抜いていきました。彼がニキータを抜いた時、僕は少しチャンスを手にすることができました。そのチャンスを生かし、ニキータを抜くことができたんです」

「レースはとてもよかったです。先週から本当に良いクルマを作ってくれたカーリンに大いに感謝したいと思います。明日も楽しみです」

 前述の通り、今回の勝利で角田は、スーパーライセンスの発給条件を満たしたことになる。これは彼にとってどんな意味があるのか……その質問に対して角田は、次のように語った。

「スーパーライセンスの取得に必要なポイントを手にすることができたなら、本当に嬉しいです。そしてヘルムート(マルコ/レッドブルのモータースポーツ・アドバイザー)が僕の優勝を祝うために、表彰台の下に来てくれました。本当に嬉しいことです。それでも、まだF2は終わっていません。明日もレースがあります」

 そう語る角田は、会見に詰めかけた記者団に、「まだチャンピオンを目指すことはできるんですか?」と尋ねた。しかしランキング首位のミック・シューマッハー(プレマ)に追いつくのは不可能であり、目指せるのは最高でもランキング2位である。そのため会見の司会者は「今はもう不可能だ」と答えたが、それに対して角田はこう返した。

「ああ、それでもいいです。僕ら、そして僕は、ランキング2位を手にするために戦うことになると思います。できる限り戦いたいと思います。そして明日のレースの後、この1年間のシーズンをチームと共に祝いたいと思います」

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