Robert Shwartzman, Prema Racing
Formula Motorsport Ltd
FIA F2第7戦スパ・フランコルシャンのレース2が行なわれた。優勝したのはロバート・シュバルツマン(プレマ)で、今季3勝目を挙げてポイントリーダーに躍り出た。
前日に行なわれたレース1では、角田裕毅(カーリン)がニキータ・マゼピン(ハイテック)との激しいバトルを制し、ポールトゥウィン。ポイントランキング3番手に浮上した。トップチェッカーを受けたもののペナルティで降着となったマゼピンは、フィニッシュ後のパルクフェルメでリザルトボードを跳ね飛ばしてしまい、危険行為として執行猶予付きの5グリッド降格ペナルティを受けた。
なお、レース1でチームメイトのフェリペ・ドルゴビッチと同士討ちを演じた松下信治(MPモータースポーツ)は、クラッシュしたマシンのダメージが大きかったため、レース直前になって欠場することが発表された。
レース2のポールポジションは、レース1で8位に入ったロイ・ニッサニー(トライデント)。周冠宇(ユニ-ヴィルトゥオーシ)が2番グリッドに並んだ。
フォーメーションラップがスタートするが、ユーリ・ヴィップス(DAMS)が発進できず。ピットレーンスタートになってしまった。F2デビュー戦のヴィップスは、予選でのトラブルの影響で最後列スタートとなったレース1で11位まで挽回してみせたが、またも不運に襲われた。
18周のスプリントレースがスタート。ダニエル・ティクトゥム(DAMS)がトップで1コーナーを抜けた。しかしニッサニーも引き下がらず、ケメルストレートエンドでティクトゥムを抜き返した。
8番グリッドからスタートした角田は、中団の激しいバトルの中にいたが、ターン7で急に失速したアイロットを避けきれず、軽く追突する形に。アイロットはこれでリタイアとなり、セーフティカー出動となった。その後、この件に関して角田に5秒のタイムペナルティが科されてしまった。
4周目にレースが再開すると、再度ニッサニーとティクトゥムによる激しいバトルが繰り広げられた。しかし、ふたりはレコームで交錯。ランオフエリアを走ったティクトゥムがコースに戻る際に接触し、ニッサニーはウォールにクラッシュしてマシンが大破した。ティクトゥムが無線で激昂する一幕もあったが、これでまたもセーフティカーがコースインすることとなった。
7周目、レースがリスタート。先頭に立ったシュバルツマンが快調に飛ばす中、ティクトゥムはダメージがあるのかペースが上がらず、後続のミック・シューマッハー(プレマ)、周、マゼピンらにプレッシャーをかけられる展開となった。角田は10番手だ。
ティクトゥムはフロントタイヤのグリップ不足を訴えており、最終シケインでも派手にオーバーシュートする状況。12周目にはシューマッハーにパスされてしまい、これでプレマのワンツー体制となった。
レースは残り5周となり、シュバルツマンは既にシューマッハーに対して9秒のリードを築いて独走状態。3番手以下は接戦となっているが、周、ティクトゥム、マゼピン、ルカ・ギオット(ハイテック)と続き、5秒ペナルティを受けている角田は7番手に浮上してきた。
佐藤万璃音(トライデント)はポイント獲得に向けて好走を見せていたが、ユアン・ダルバラ(カーリン)に最終シケインで追突され、リタイア。これでバーチャルセーフティカーが発令されたが、ほどなくして解除された。
ダメージのあるマシンで終盤まで4番手をキープしていたティクトゥムだが、残り2周で次々と交わされ、ポイント圏外まで落ちてしまった。
シュバルツマンはそのまま危なげなくトップチェッカー。独走で今季3勝目を挙げた。2位にはシューマッハーで、これで3レース連続の表彰台。3位には周が入った。
4位マゼピン、5位ギオット、6位ルイ・デレトラ(チャロウズ)と続き、角田は7番手でチェッカーを受けたが、ペナルティで9位に降着。7位クリスチャン・ルンガー (ARTグランプリ)、8位アーテム・マルケロフ(HWA)までが入賞となった。
これにより、シュバルツマンが獲得ポイントを132点とし、122点のアイロットを逆転してポイントランキング首位に立った。角田は111点でランキング3番手は変わらずだが、シューマッハー、マゼピンが10点差以内に迫っている状況だ。
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