写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
FIA F2第6戦バルセロナのレース2が、スペインのカタルニア・サーキットで行なわれた。優勝したのはフェリペ・ドルゴビッチ(MPモータースポーツ)で、日本勢は角田裕毅(カーリン)が4位、松下信治(MPモータースポーツ)が5位に入賞した。
前日に行なわれたレース1では、松下が18番グリッドから逆転優勝。第5戦レース2での角田に続き、2戦連続で日本人が表彰台の頂点に立つこととなった。また、角田も終盤まで優勝争いを展開して4位に入り、ポイントランキングで5番手に浮上した。
今回のレース2では、レース1で8位のルカ・ギオット(ハイテック)がリバースグリッドでポールポジション。角田が5番グリッド、松下が8番グリッド、そして佐藤万璃音(トライデント)は15番グリッドからのスタートとなった。
なお、レース1のファイナルラップで縁石と衝突したショーン・ゲラエル(DAMS)は、胸椎を骨折したことでレース2は欠場となった。
フォーメーションラップがスタートするが、20番グリッドのジュリアーノ・アレジ(HWA)が発進できず。ピットレーンスタートとなってしまった。
26周のスプリントレースがスタート。直後の1コーナーを先頭で抜けたのは2番グリッドのドルゴビッチ。そこにギオット、カラム・アイロット(ユニ-ヴィルトゥオーシ)が続いた。角田は周冠宇(ユニ-ヴィルトゥオーシ)に交わされ6番手、松下は7番手でオープニングラップを終えた。
ドルゴビッチはファステストラップを更新しながら2番手のギオットに3秒の差をつけてトップを快走。序盤から快適なリードを築いた。
レースは10周を過ぎ、ドルゴビッチ、ギオット、アイロット、ミック・シューマッハー(プレマ)、周、角田、松下というオーダーは変わらず。ただ、タイヤに苦しみ徐々にラップタイムが落ちるマシンが出始めた。
レース距離の半分が過ぎると、ドルゴビッチのリードは7秒以上に広がった。2番手のギオットはペースが上がらず、そのギオットを交わせない3番手のアイロットから7番手の松下までが団子状態となった。
18周目、角田がターン1への飛び込みで周を交わして5番手に浮上。前を行くシューマッハーを追いかける態勢となった。そんな中、ポイント圏外を走っていたロバート・シュバルツマン(プレマ)、ダニエル・ティクトゥム(DAMS)、ジャック・エイトケン(カンポス)らがピットイン。タイヤを交換して残り周回でプッシュする作戦に出た。
残り6周、シューマッハーがアイロットをパスして3番手に。すかさず角田もアイロットを交わし4番手に上がった。そして松下もタイヤを痛めた周を交わし6番手にポジションを上げた。大きくペースを落とした周はタイヤを交換し、19番手まで順位を落としてしまった。
アイロットの後ろでチャンスを伺っていた松下は残り2周のターン1でオーバーテイク。5番手に浮上した。アイロットは直後にニキータ・マゼピン(ハイテック)、ペドロ・ピケ(チャロウズ)にも交わされ8番手に落ちた。
ドルゴビッチは最後までひとり旅を続け、トップチェッカー。2位ギオットに9.5秒差をつける独走で今季2勝目を挙げた。3位にはシューマッハーが入り、角田が4位、松下が5位に続いた。6位はマゼピン、7位はピケで、最終シケインでアイロットを半ば強引に抜いたルンガーが8番手でチェッカーを受けたが、この件で5秒ペナルティを科されて降着。アイロットが1ポイントを手にした。
角田はこれで8点を加算し、ポイントランキングで周を逆転して4番手に上がった。角田が来季F1昇格に必要なスーパーライセンスを獲得するためには、ランキング4位以上でシーズンを終えることが条件となっている。
順位 | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | Mph | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | フェリペ ドルゴビッチ | MPモータースポーツ | 26 | 15 | ||||
2 | ルカ ギオット | ハイテック | 26 | 9.500 | 12 | |||
3 | ミック シューマッハー | プレマ | 26 | 10.900 | 10 | |||
4 | 角田 裕毅 | カーリン | 26 | 14.900 | 8 | |||
5 | 松下 信治 | MPモータースポーツ | 26 | 19.900 | 6 | |||
6 | ニキータ マゼピン | ハイテック | 26 | 23.200 | 4 | |||
7 | ペドロ ピケ | チャロウズ | 26 | 24.500 | 2 | |||
8 | クリスチャン ルンガー | ARTグランプリ | 26 | 29.100 | 1 | |||
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