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F1昇格への“必要条件”……松下信治はF2でランキング4位以内に入れるのか

松下信治が今季スーパーライセンスを取得するためには、F2ランキング4位以内が必要条件。現在ランキング6番手の松下がそれを達成するのは可能だろうか?

Nobuharu Matsushita, Carlin

Nobuharu Matsushita, Carlin

Joe Portlock / Motorsport Images

 2019年のFIA F2も、残すところ2ラウンド4レースとなった。GP2時代も含めると同シリーズで4年目のシーズンとなる松下信治(カーリン)は現在、2勝を挙げランキング6番手につけている。しかしながら、彼は何としても“ランキング4位以内”でシーズンを終える必要がある。

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 松下が目指すのは、もちろん最高峰のF1への昇格。そのためにはスーパーライセンスを取得する必要があるが、発給のためには過去3年間でスーパーライセンスポイントを40点以上獲得する必要があるのだ。スーパーライセンスポイントはFIA F2、FIA F3はもちろんのこと、日本のスーパーフォーミュラやスーパーGT、さらにはインディカー、WECなど様々なカテゴリーを対象に付与される。

 松下は2017年にFIA F2でランキング6位となっており、ライセンスポイント10点をすでに手にしている。そのため、今季のF2でランキング4位となり30点を加えることができれば、条件をクリアできるという訳だ。

 もちろん、スーパーライセンスを取ったからといって、F1のシートが保証されている訳ではないが、同ライセンスの取得はF1ドライバーとなるための言わば“必要条件”であり、スタートラインであると言える。

 では、松下がランキング4位を勝ち取ることは果たして可能だろうか? 現在のポイントランキングを確認しつつ、その可能性を分析していく。

残る2ラウンド4レースで求められるのは“レース1連勝”か“全戦表彰台”

 

 FIA F2における現在のポイントランキング上位6名は以下のようになっている。

【2019年FIA F2ポイントランキング(モンツァラウンド終了時点)】

1. ニック・デ・フリーズ(ARTグランプリ/225ポイント)
2. ニコラス・ラティフィ(DAMS/166ポイント)
3. ルカ・ギオット(ユニ-ヴィルトゥオーシ/155ポイント)
4. ジャック・エイトケン(カンポス/153ポイント)
5. セルジオ・セッテ・カマラ(DAMS/151ポイント)
6. 松下信治(カーリン/116ポイント)

 この表から見てわかるように、松下の現実的なターゲットとなるのは、ギオット以下の3人。この中から少なくともふたりをポイントで上回る必要があるが、彼らとは40ポイント近い大差がついている。レース1での優勝が25点、レース2での優勝が15点であることを踏まえると、その点差の大きさがわかるだろう。仮に松下が残る4レース全てを優勝し、ポールポジションやファステストラップも全て奪えば、自力でのランキング4位獲得も可能ではあるが、それは現実的ではない。松下のランキングはライバルの成績次第になるというのが実状だ。

 ライバル勢が3人とも全てのレースを無得点で終える可能性は限りなく低いことから、松下は少なくとも170〜180ポイントを獲得してシーズンを終える、つまりここから60点前後を加点する必要があると言える。

 以上のことから松下が逆転可能なポイントを稼ぐためには、レース1を連勝する、もしくは4レース全てで表彰台に上がるといったレベルの好結果が要求される。ただ、松下はシュピールベルグ(レッドブルリンク)、モンツァで高いタイヤマネジメント能力を発揮し、終盤に逆転するスタイルを確立。レース1で2勝を挙げた。残りのソチ、ヤス・マリーナともに予選をうまくまとめて2、3列目から決勝をスタートすることができれば、上記のようなリザルトを残すことも十分可能だ。

実力者揃いのライバル勢。レース1の結果が鍵に?

 

 松下がランキング4位を手にするには、他力本願ながらギオット、エイトケン、セッテ・カマラのライバル勢がある程度低調な成績となることが求められる。前述のように、松下に期待できる現実的な最終獲得ポイントは170〜180ポイントあたり。ライバル勢がそれを下回るには、2ラウンド4レースで20ポイント前後の獲得にとどまる必要がある。

 FIA F2ではレース1の上位8台がリバースグリッドとなり、レース2を戦う。つまり、レース1を8位以内で乗り切りさえすれば、ラウンドを通して安定したポイントが獲得できる可能性が高い。逆にレース1でリタイアないし下位に沈むと、スプリントのレース2を後方グリッドからスタートすることとなり、結果的にラウンドを通して1ポイントも獲得できない可能性が高い。そのため松下は、ライバル勢がソチ、ヤス・マリーナのいずれかのラウンドのレース1を無得点で終える、というパターンを期待するしかない。

 ギオットはここまでの18レースで2位以上が7回。これは全ドライバー中で最多の数字で、歯車が噛み合った際の速さは驚異的だ。しかし、一方で無得点のレースが7回と、上位陣では最も安定感を欠いているドライバーでもあると言える。そういった点では、松下にも付け入る隙があるかもしれない。

 エイトケンは直近3ラウンドで最も安定してポイントを稼いでおり、レース1でもコンスタントに速さを見せている。一方のセッテ・カマラはその勢いに陰りが見えはじめているとはいえ、トップ5で着実にフィニッシュする力を持っており、ふたりとも厄介な存在だと言える。

 序盤戦は1年のブランクによるミス、そしてマシントラブルにも泣かされた松下。しかし中盤戦以降は高い適応力を見せ、グリッドの全ドライバーの中でもトップクラスの走りを見せている。そんな彼が、大逆転でF1昇格への道を繋ぐことができるのか、注目が集まる。

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