F2ジェッダ：赤旗3度の予選、土壇場でドルゴビッチ最速。岩佐歩夢は7番手確保

　FIA F2選手権の第2ラウンドの予選が、ジェッダ市街地サーキットで行なわれた。最速タイムをマークしたのは、フェリペ・ドルゴビッチ（MPモータースポーツ）だった。

　30分の予選は、最初のアタックからラルフ・ボシュング（カンポス）が全体ベストのセクタータイムを連発。しかし、ジェイク・ヒューズ（VAR）も負けじとそれに対抗し、セッション開始11分が過ぎたころには、ヒューズが1分41秒538でトップに立った。

　すると、テオ・プルシェール（ARTグランプリ）のマシンから火が出てしまい、セッションは赤旗中断となった。プルシェールは、開幕戦バーレーンのレース2で勝っており、ポイントリーダーとして第2戦を迎えたが、フリー走行ではリヤからクラッシュ。予選も満足にタイムも出せないまま終えることになってしまった。

　開幕戦で見事なオーバーテイクショーを見せた岩佐歩夢（DAMS）は、フリー走行4番手。予選でも、赤旗が出た時点で6番手。佐藤万璃音（ヴィルトゥオーシ・レーシング）も7番手につけた。

　セッションが再開され、ボシュングがタイムを更新しようとセクター1とセクター2で全体ベストを更新したものの、カーリンのローガン・サージェントがクラッシュし、再度赤旗が掲示された。ボシュングを含め、自己ベストを更新したドライバーもいないまま、再び走行が中断となった。

　残り12分ほどでセッションが再開されると、ここで速さを見せたのが岩佐。セクター2と3で全体ベストを更新し、1分41秒194でトップに浮上したのだ。

　しかし直後にマーカス・アームストロング（ハイテック）がそれを上回る1分41秒050をマーク。さらにはボシュングもセクター1で全体ベストを更新。トラフィックに遭いながらも0.007秒差の2番手につけると、リアム・ローソン（カーリン）も3番手に飛び込んだ。

　すると、残り時間5分を切ったところで3度目の赤旗。特にクラッシュしたマシンはなく、セーフティカーがコースをチェックした後にセッション再開。下位のマシン数台が、最後のアタックに向かった。

　ここでフェリペ・ドルゴビッチ（MPモータースポーツ）がセクター1で0.5秒以上、全体ベストを更新し、一気にトップにジャンプアップ。このタイムを上回る者はおらず、ドルゴビッチが土壇場でポールポジションを獲得した。

　ドルゴビッチと同様にタイムアップしたリチャード・フェルシュホー（トライデント）が2番手、ジャック・ドゥーハン（ヴィルトゥオーシ・レーシング）が3番手に飛び込んだ。

　結果的に、最後の赤旗が出た時点でトップ4につけていたドライバーたちは最後の時間帯にアタックしなかったことで、3つポジションを落としてしまった。

　赤旗前、4番手につけていた岩佐は最終的に7番手。ただ、開幕戦バーレーンでは最後尾から見事なレース運びを見せただけに、2レースともシングルグリッドからスタートする今回、どんなレースを見せてくれるのか期待だ。

　佐藤は最終的に14番手。開幕戦では惜しくもポイントに届かなかったが、追い上げてポイントを手にして欲しいところだ。

　なお、土曜日のレース1は上位10台がリバースグリッドに並ぶため、プレマのデニス・ハウガーがポールポジションとなる。

順位	ドライバー	チーム	周回数	タイム	差	前車との差	Mph
1	フェリペ ドルゴビッチ	MPモータースポーツ	10	1'40.422			221.329
2	リチャード フェルシュホー	トライデント	13	1'40.648	0.226	0.226	220.833
3	ジャック ドゥーハン	Virtuosi Racing	12	1'41.024	0.602	0.376	220.011
4	マーカス アームストロング	ハイテック	10	1'41.050	0.628	0.026	219.954
5	ラルフ ボシュング	カンポス	10	1'41.057	0.635	0.007	219.939
6	リアム ローソン	カーリン	9	1'41.142	0.720	0.085	219.754
7	Ayumu Iwasa	DAMS	10	1'41.194	0.772	0.052	219.641
8	カラン ウイリアムズ	トライデント	12	1'41.469	1.047	0.275	219.046
9	Jüri Vips	ハイテック	11	1'41.533	1.111	0.064	218.908
10	ジェイク ヒューズ	Van Amersfoort Racing	9	1'41.538	1.116	0.005	218.897
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