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岩佐歩夢、2周目にトップに躍り出て逃げ切り! 今季初優勝を挙げる|F2ジェッダ戦スプリントレース

F1昇格を目指す岩佐歩夢(DAMS)が、2023年のFIA F2第2ラウンド、ジェッダ戦のスプリントレースで優勝。課題としていたレース1での好結果を早速手にした。

Ayumu Iwasa, DAMS

写真:: Red Bull Content Pool

 FIA F2第2ラウンド・ジェッダ戦のスプリントレース(レース1)がジェッダ市街地サーキットを舞台に行なわれ、岩佐歩夢(DAMS)が今季初優勝を手にした。

 金曜日に行なわれた予選のトップ10がリバースグリッドとなるスプリントレース。予選10番手だったジャック・クロフォード(ハイテック)がポールポジションにつけ、6番手だった岩佐が4番グリッドに並んだ。

 その岩佐が絶好のスタートを見せる。抜群の蹴り出しを見せてクロフォードに次ぐ2番手に浮上。そして1周目の最終コーナーでクロフォードに並びかけると、そのままターン1の飛び込みでオーバーテイク完了。一気に首位浮上を果たした。

 その直後、後方を走っていたゼーン・マローニ(カーリン)がスピンしてコース上にストップ。セーフティカー出動となった。

 5周目からレース再開。岩佐はリスタートを上手く決めて、後続を引き離しにかかった。一方クロフォードは、ラルフ・ボシュング(カンポス)に先行されてしまい、3番手に落ちた。

 7周目に入ったターン1で、オリバー・ベアマン(プレマ)とテオ・プルシェール(ARTグランプリ)が接触。もつれあってウォールにクラッシュしてしまった。

 7番手を走っていたプルシェールは、6番手ヴィクトー・マルタンス(ARTグランプリ)をオーバーテイクしようとしたが、ターン1への進入は明らかなオーバースピード。まったく止まりきれず、マルタンスの前を走っていたベアマンに激突してしまったのだった。ベアマンから見れば、完全な貰い事故である。マシンから降りたプルシェールはベアマンのクルマに駆け寄り、謝罪するような仕草を見せた。

 この接触で、このレース2度目のセーフティカーが出動。また、レース後に審議が行なわれることになった。

 レース再開となったのは10周目から。その直後、ターン1でマルタンスがクロフォードを抜き、4番手に浮上した。クロフォードはクシュ・マイニ(カンポス)にも抜かれてしまった。なんとかクロフォードはマイニを抜き返しにかかるも、これはうまくいかず。逆に後方からジャック・ドゥーハン(ヴィルトゥオーシ)が接近し、メインストレートでは3ワイドとなる激しいバトルが繰り広げられた。

 2番手争いも熾烈なバトルとなった。ボシュンとジェハン・ダルバラ(MPモータースポーツ)が抜きつ抜かれつの激しいバトルを繰り広げ、そこのマルタンスも加わった三つ巴の闘いとなった。結局ダルバラがボシュングを抜いて2番手に。マルタンスもボシュングを抜いて3番手となった。

 この激しいバトルが繰り広げられている間に、岩佐は後続との差を少し広げ、逃げ切りにかかった。

 15周目に入ったターン1で、ダルバラが岩佐に並びかける。しかし岩佐はスペースをうまく閉じてポジションをキープ。ダルバラはオーバーランし、ターン1を直進してしまう。

 岩佐が蓋をする格好となったことで、後続のマシンが急接近。上位10台ほどが数珠繋ぎの隊列状態となった。

 ダルバラは再三岩佐に遅いかかる。ただ17周目のターン1、ラインを変えて岩佐攻略を狙ったダルバラの一瞬の隙を突いて、マルタンスが2番手に浮上することになった。

 岩佐はセクター2が速く、マルタンスをなんとか引き離す。そして最終ラップ、セクター2とセクター3を自己ベストで駆け抜け、トップチェッカー。嬉しい今季初優勝を手にした。

 昨年はスプリントレースでは勝つことができなかった岩佐。今季はスプリントレースで好成績を残すことが課題のひとつだとシーズン開幕前に語っていたが、2ラウンド目にしてそれを実現した格好だ。

 2位にはマルタンス、3位にはダルバラ、そしてボシュングが4位となった。

 
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