FIA F2
“ハイテックTGR”の持つ役割とは? F2参戦の宮田莉朋に3シーズン目はあるのか? 欧州フォーミュラの気になる疑問を加地ディレクターに聞く
中村仁のFIA F3参戦が発表されるなど、来季も引き続きヨーロッパのシングルシーターにドライバーを送り込む構えのTOYOTA GAZOO Racing。その中で気になる疑問を加地雅哉グローバルモータースポーツディレクターにぶつけた。
戎井健一郎
公開日時: 2025/10/23 9:23
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

写真:: Formula Motorsport Ltd
先月末、フォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権に参戦中のトヨタ育成ドライバー、中村仁が来季はFIA F3にステップアップすることが発表された。チームはハイテックTGR。TOYOTA GAZOO Racingの名が冠されたチームで欧州2年目を戦うことになる。
そもそも、“ハイテックTGR”とは何なのか? ハイテックとTGRはどういった協力関係にあるのか? その辺りは非常に気になるところだ。
まず昨年末に配信された2025年TGR参戦体制のリリースでは、宮田莉朋のFIA F2継続参戦の発表とあわせて、「HitechとTGRは、育成カテゴリーにおいて協力し、Hitech TGRとして、宮田の活動をサポートします」と記されていた。この点がまず引っかかる。宮田の今季所属チームはARTグランプリであり、ハイテックではないからだ。
加地雅哉TGRグローバルモータースポーツディレクターは今年8月にmotorsport.comの取材に対し、ハイテックは宮田の語学の勉強や、フィジカル・メンタルのトレーニングなど、イギリスでの生活全般をサポートしていると説明していた。そういった手厚いサポート体制を考えれば尚更、別チームに所属しているのは気になるところだが、これは宮田が何らかの理由で今季のハイテックのシートを確保できなかっただけであると考えられる。
写真: Formula Motorsport Ltd
先日のスーパーフォーミュラ富士戦の現場で、ハイテックとTGRの協力関係について改めて加地ディレクターに尋ねた。
「ハイテックさんに、私たちのドライバーがF2やF3でレースをするシートをいただいて、我々の若いドライバーの育成に協力していただいているということに尽きます。それ以上でもそれ以下でもありません」
そう語った加地ディレクター。昨年からハースF1チームとの提携をスタートし、今後F1への関与を強めていくのではとの噂が絶えないトヨタだけに、“ハイテックTGR”という名前が先行して「今後トヨタ系のジュニアチーム化するのでは」などと邪推してしまいそうになるが、そういったことは一切ないのだという。
現に今も、ハイテックTGRには様々なF1チーム・メーカーの育成ドライバーが所属している。F2チームはウイリアムズ育成のルーク・ブラウニングとフェラーリ育成のディノ・ベガノビッチのコンビであり、F3ではマクラーレンのマルティニウス・ステンショーンが走っている。こういった形は今後も変わらないようだ。
写真: Formula Motorsport Ltd
もうひとつ気になるのが、2026年シーズンに宮田がハイテックTGRに移籍して3年目のF2シーズンを戦うのかどうか。今季はエンジントラブルやストレートスピードの不足に度々悩まされ、スパではフィーチャーレースで2位に入ったものの、ランキング16番手となっている。
宮田本人も8月のハンガリー戦を終えた後、「今シーズンももう10大会が終わりましたが、半分以上でエンジントラブルに見舞われており、正直フルパフォーマンスで走れたのは先週末のスパくらいなのではと感じるくらい、不完全燃焼なシーズンとなっています」と苦しい胸の内を吐露。2023年にスーパーフォーミュラとスーパーGT(GT500)で国内2冠を手にした宮田のF1へのチャレンジは、来季も続いていくのだろうか?
これについて加地ディレクターは明言を避けながらも、次のように述べた。
「ちゃんと力を発揮できる、ということが大前提だと思います」
「ですから、パフォーマンス以外にも、しっかり結果を出していくことがやはり大事になってきます。中途半端が一番良くないかなと僕は思っていますので、彼が全力でやりきれるようにサポートしたいと思っています」
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 コルトン・ハータ、来季ハイテックからFIA F2に参戦決定。夢のF1デビューを目指し「キャデラックF1チームの一員として成長していける」
次の記事 アストンリザーブ就任のクロフォード、王座争い中のF2は“ラストイヤー”に「F1のシートは空いてないから、来季は学びと準備の期間になる」
More from
戎井健一郎

SFライツ参戦終了のトムス、次なる野望にFIA F3、FIA F2を挙げる「ワールドスタンダードなレース活動をしたい」
SFライツ
SFライツ 9 時間前
SFライツ参戦終了のトムス、次なる野望にFIA F3、FIA F2を挙げる「ワールドスタンダードなレース活動をしたい」

スーパーフォーミュラの“秘密の花園”、パートナーラウンジに潜入! そこにあるのは優雅な観戦体験だけじゃない……ビジネスチャンスも満載
スーパーフォーミュラ
スーパーフォーミュラ 1 日前
スーパーフォーミュラの“秘密の花園”、パートナーラウンジに潜入! そこにあるのは優雅な観戦体験だけじゃない……ビジネスチャンスも満載

中村紀庵ベルタがFIA F3ポストシーズンテストで初日トップタイム記録。中村仁はプレマから参加……日本勢は計4人
FIA F3
FIA F3 1 日前
中村紀庵ベルタがFIA F3ポストシーズンテストで初日トップタイム記録。中村仁はプレマから参加……日本勢は計4人
最新ニュース

本当に? ピット作業15年ぶり担当のスタッフも……それでも最速メルセデスの”精度”「チームのレベルの高さを示している」
F1
F1 F1
シンガポールGP
6 時間前
本当に? ピット作業15年ぶり担当のスタッフも……それでも最速メルセデスの”精度”「チームのレベルの高さを示している」

「ここではいつも速かった」マルティン、アプリリアで走るフィリップアイランドは初も自信ある?
MotoGP
MGP MotoGP
オーストラリアGP
6 時間前
「ここではいつも速かった」マルティン、アプリリアで走るフィリップアイランドは初も自信ある?

メルセデス、シンガポールでテストした新フロントウイングを再使用へ。2027年に向けて重要な役割に?
F1
F1 F1
アメリカGP
7 時間前
メルセデス、シンガポールでテストした新フロントウイングを再使用へ。2027年に向けて重要な役割に?

目指すはダブルウィンのフルポイント! マルケス、オーストラリアGPは攻めの姿勢
MotoGP
MGP MotoGP
オーストラリアGP
8 時間前
目指すはダブルウィンのフルポイント! マルケス、オーストラリアGPは攻めの姿勢
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録