HWAがF2参戦ドライバーを発表。ナニーニはF3とのダブルエントリーで45レースを戦う
HWAは、2021年シーズンのFIA F2でマッテオ・ナニーニとアレッシオ・デレッダを起用することを発表。ナニーニはFIA F3との掛け持ちで参戦することとなった。
Matteo Nannini, HWA
Sebastiaan Rozendaal / Dutch Photo Agency
HWAは、2021年シーズンのFIA F2を戦うドライバーラインアップを発表。マッテオ・ナニーニとアレッシオ・デレッダというふたりの若手ドライバーをF2にステップアップさせることを明らかにした。
元F1ドライバーのアレッサンドロを叔父に持つナニーニは昨年、イェンツァーからFIA F3に参戦。戦闘力の低いチームながら、カタルニア・サーキットで行なわれた第6戦ではレース1で10位、レース2で3位に入賞した。このラウンドでナニーニが稼いだ11ポイントが、昨シーズンのイェンツァーの全得点となっている。
一方のデレッダは、2輪レースから4輪レースに転向した経歴を持つ現在26歳のドライバー。2019年からの2シーズンはカンポスに所属してFIA F3を戦ったが、入賞は記録できておらず最高位は16位となっている。昨年のシリーズランキングは34位だった。
そして何と言っても驚きなのが、ナニーニは既にHWAからのFIA F3参戦も発表されているということ。つまりナニーニはF1直下のふたつのシリーズにダブルエントリーするということになる。
これまでFIA F2とFIA F3は、F1のサポートレースとして基本的に同じ週末にレースを開催してきた。しかしコロナ禍の影響を受けた2021年からはコスト削減策の一環としてフォーマットが変更。1ラウンド2レース制から3レース制に変更することでラウンド数を減らし、F2とF3がそれぞれ別々の週末に開催されるようにスケジュールが調整されたのだ。
これにより今季からFIA F2とFIA F3の両方に参戦することが可能になったのだが、ナニーニはそのダブルエントリーを発表した初めてのドライバーとなった。2021年、F2では8ラウンド24レース、F3では7ラウンド21レースが開催されるため、ナニーニは年間で45レースを戦うということになる。
なお、ナニーニは昨年末にバーレーンで行なわれたF2テストにロベルト・メリと共にHWAから参加しており、F2マシンは経験済みだ。
「このような忙しいシーズンを楽しみにしているよ!」
ナニーニはそう語った。
「2021年だけで45レースを戦うことは大変だと思うけど、その準備はできているし、F2とF3の両方でレースをする機会を通じてドライバーとして成長するつもりだ」
「F2に参戦するのは初めてだ。簡単ではないと思うけど、できるだけ多くのことを学びたいと思っている」
「F3での2年目に関しては自信を持っているし、HWAが競争力のあるパッケージを提供してくれると確信している」
一方のデレッダは次のようにコメントした。
「これは僕が何年も待ち望んでいた新たな経験だ。このようなレベルの高い選手権で自分のスキルを試せることにワクワクしている」
「HWAのような経験豊富なチームと一緒に戦うことで、僕たちは共に成長していけると思う」
アーデンのエントリーを引き継ぐ形で2020年からFIA F2に参戦しているHWAは、同年にアーテム・マルケロフとジュリアーノ・アレジを起用。アレジのMPモータースポーツ移籍に伴い、終盤3ラウンドはジェイク・ヒューズとテオ・プルシェールがステアリングを握った。ただチームとして高い競争力を発揮することはできず、チームランキングは11チーム中10位だった。
今回のドライバー発表に際し、HWAのチーム代表であるトーマス・ストリックは次のようにコメントした。
「我々はチームにとって良いドライバーの組み合わせを見つけた。若くて才能あるドライバーと、もうひとりは少し年長だがこちらも野心のあるドライバーだ」
「我々はマッテオをあえて両方のシリーズに参戦させることを決めた。その利点は、若いドライバーがF1のようなハイパフォーマンスマシンに早く慣れることができるということだ。F2のマシンのパフォーマンスはそれ(F1マシン)に匹敵するレベルになってきているのだ」
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