F2モンツァ:ピアストリ優勝、ティクトゥムが怒涛の追い上げ3位。佐藤万璃音はトラブルに泣きリタイア
FIA F2第5戦モンツァのレース3が行なわれ、オスカー・ピアストリ(プレマ)がポール・トゥ・ウィンを果たした。
Oscar Piastri, Prema Racing, Guanyu Zhou, Uni-Virtuosi Racing, Ralph Boschung, Campos Racing
Mark Sutton / Motorsport Images
FIA F2第5戦モンツァ・ラウンドのレース3がイタリアのモンツァ・サーキットで行なわれた。優勝したのはプレマのオスカー・ピアストリだった。
週末に行なわれるF2のレースの中で最も距離が長く、タイヤ交換義務もあるレース3は、予選のタイム順にグリッドに並ぶ。ポールポジションはポイントリーダーのピアストリ。レース2ウイナーのユアン・ダルバラ(カーリン)がフロントロウに並んだ。佐藤万璃音(トライデント)は14番手だ。
スタートではダルバラが出遅れ、4番手に後退。2番手にはピエストリとタイトルを争う周冠宇(ユニ-ヴィルトゥオーシ)が浮上した。クラッシュなどはなかったが、レズモ2(ターン7)でギリェルメ・サマイア(チャロウズ)がスピンを喫し、1周目からバーチャル・セーフティカー(VSC)が出された。
サマイアのマシンはコースを塞ぐように横向きで止まってしまったため、VSCからセーフティカー(SC)出動に切り替わり、4周目までバトルが中断された。
レースがリスタートされると首位ピアストリはストレートで右に左にラインを変え、後続にトウを与えないようにディフェンス。それでも周は並びかけるようにターン1で進入していった。しかし加速が鈍ったか、周は逆にロッジア・シケイン(ターン4~5)でリアム・ローソン(ハイテック)にオーバーテイクを許してしまった。
8周目、ユーリ・ヴィップス(ハイテック)がトラブルによってコース上にストップ。これによりSCが出されると、ソフトタイヤを履いていたマシンは一斉にピットに雪崩込んだ。ピット作業を行なったマシンの中ではピアストリがトップをキープ。周、ダルバラと続いた。
ミディアムタイヤでスタートした5台はステイアウト。この中には佐藤も含まれており、2番手を走行していた。しかしSC走行中に突如マシンがシャットダウン。ランオフエリアでマシンを停めてしまい、佐藤はコックピットの中で悔しさを爆発させた。
11周目にレースが再開された直後から、周とダルバラが激しいバトルを展開。ロッジアのシケインでお互いをコース外に押し出すようなシーンも見られた。このふたりのバトルは審議対象となったが、お咎め無しという裁定が下った。
対してピアストリはピットに入ってないマシンを順調にオーバーテイク。ダルバラを振り切った周も、ピアストリのDRS圏内に食らいついた。
22周目にローソンがトラブルによりメインストレートでストップすると、またもSC出動。ここまで唯一ピットに入らず、ピアストリを従えて首位を走行していたダニエル・ティクトゥム(カーリン)はこれを見てピットイン、タイムロスを最小限に抑え11番手でコースに復帰した。他に、2度目のピットストップを敢行し、新しいタイヤを履くマシンもあった。
残り6周でレース再開。ピアストリはターン1へのブレーキングでタイヤをロックさせてしまったが、周に並びかけられながらもなんとか首位をキープした。ティクトゥムはフレッシュなタイヤを活かし、一気にポジションアップ。ロッジアで追突され、タイヤがパンクしたのではないかと懸念するシーンもあったが、その後もオーバーテイクを連発した。
29周目、1コーナーでベント・ビスカール(トライデント)とデビッド・ベックマン(チャロウズ)が接触し、4度目のSC出動。そのままレースはフィニッシュとなった。
余力を残していたピアストリは、リスタート直後のピンチをしのぎ、トップチェッカー。2位となった周とのポイント差を15まで広げた。
3位はなんとティクトゥム。ポイント獲得は望み薄かと思われたが、SC出動のタイミングが味方すると、ピットイン後はオーバーテイクを連発。11番手から3位までポジションを上げた。追突された際に、ランオフエリアを大回りせずにコースに復帰したとして審議対象になったが、お咎め無し。望外の表彰台獲得となった。
順位 | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | Mph |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | オスカー ピアストリ | プレマ | 30 | - | |||
2 | チョウ グアンユー | ユニ-ヴィルトゥオーシ | 30 | 1.000 | 1.000 | 1.000 | |
3 | ダニエル ティクトゥム | カーリン | 30 | 1.800 | 1.800 | 0.800 | |
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