F3イギリス:レース2はプルチーニが初優勝。角田裕毅が7位でポイントゲット
F3第4ラウンドのレース2が行われ、ハイテックのレオナルド・プルチーニが初優勝を果たした。
Leonardo Pulcini, Hitech Grand Prix
FIA F3
FIA F3選手権の第4ラウンド、レース2の決勝がシルバーストンで行われ、ハイテックのレオナルド・プルチーニが5番グリッドからF3初優勝を飾った。
曇り空のシルバーストンは気温14度、路面温度21度というコンディション。レース1で8位となったリアム・ローソン(MPモータースポーツ)がポールポジションについた。角田裕毅(イェンツァー)は14番グリッド、名取鉄平(カーリン)は25番グリッドから追い上げを狙った。
20周のレースがスタートすると、まずはポールポジションのローソンが良い蹴り出し。ペドロ・ピケ(トライデント)が2番手に続いた。レース1ウイナーのユーリ・ヴィップス(ハイテック)は集団の中で軽く接触、コースオフする場面があり11番手までポジションを落とした。
3番手には、クリスチャン・ルンガー(ARTグランプリ)とのバトルを制したレオナルド・プルチーニ(ハイテック)がつけた。後方では大きな混乱もなかったが角田は12番手、名取は22番手とポジションを上げて1周目を終えた。
同じレッドブル・ドライバーのヴィップスを追っていた角田だが、3周目には18番手まで後退してしまう。一方、名取は5周目には19番手につけた。
ローソンを追いたいピケだが、後ろからプルチーニがプレッシャーをかけていった。5周目のハンガーストレートでプルチーニが並びかけ、ストウコーナーでピケをオーバーテイクした。
プルチーニはローソンにも迫るが、ローソンは懸命にブロックした。これにより、ピケ以降も前のマシンに追いつき、バトルが激化。5番手のロバート・シュバルツマン以降、ユアン・ダルバラ、マーカス・アームストラングとプレマ・レーシングが3台並んでおり、チームメイト同士でバトルを展開した。
プルチーニは9周目のターン6でローソンをアウト側からパスし、トップに浮上。そのままリードを広げ、ローソンをDRS圏外に追いやった。
13周目にルンガーがコースオフを喫し、6番手までポジションダウン。この影響で7番手以下が急接近し、この集団に追いついてきていたヴィップスが大きくコースオフする場面があった。
ルンガーがポジションを落とし、前が開けたシュバルツマンは14周目にピケをオーバーテイクし3番手へ。15周目にはさらにローソンをも交わし、2番手につけた。
18周目、9番手を走っていたジェイク・ヒューズ(HWA)はイン側に飛び込んできたヴィップスと接触。ヒューズはグラベルでレースを終えた。14番手までポジションを取り戻していた角田は、前を走る2台がコースオフし失速したのを見逃さず、華麗な2台抜きを披露、12番手とした。
2番手のシュバルツマンは残された5周で懸命に追い上げるも、プルチーニには追いつけず。2.6秒差でプルチーニがトップチェッカーを受けた。レース1のヴィップスに引き続き、ハイテック勢が連勝を飾った。
3位には、熾烈な表彰台争いを生き残ったローソンが入った。ローソンはピケ、ダルバラとの三つ巴の争いの中で防戦一方だったものの、19周目の最終コーナーでピケとダルバラが痛恨の接触。これでピケはスピンアウトし、ダルバラもフロントウイングを失い、コースサイドでマシンを止めた。この接触は、レース後の審議対象となった。
ポイントリーダーだったダルバラがノーポイントに終わったことで、シュバルツマンがランキング首位に返り咲いた。
角田は、終盤に怒涛のポジションアップを果たし7位入賞。19周目に入った時点では12番手につけていたが、コース上で前のマシンを続けざまにパスすると、ピケとダルバラの脱落にも助けられ2ポイント獲得を果たした。
25番グリッドスタートの名取も大きく順位を上げたものの、ポイント圏外の16位でフィニッシュとなった。
【リザルト】FIA F3選手権第4戦イギリス:レース2結果
順位 | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | Mph | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Leonardo Pulcini | ハイテック・レーシング | 20 | 35'57.713 | 196.351 | 15 | ||
2 | Robert Shwartzman | プレマ・レーシング | 20 | 36'00.405 | 2.692 | 2.692 | 196.106 | 12 |
3 | Liam Lawson | MPモータースポーツ | 20 | 36'07.431 | 9.718 | 7.026 | 195.470 | 10 |
4 | Marcus Armstrong | プレマ・レーシング | 20 | 36'07.831 | 10.118 | 0.400 | 195.434 | 8 |
5 | Christian Lundgaard | ARTグランプリ | 20 | 36'08.384 | 10.671 | 0.553 | 195.384 | 6 |
6 | David Beckmann | ARTグランプリ | 20 | 36'08.884 | 11.171 | 0.500 | 195.339 | 4 |
7 | 角田 裕毅 | Jenzer Motorsport | 20 | 36'09.863 | 12.150 | 0.979 | 195.251 | 2 |
8 | Fabio Scherer | Charouz Racing System | 20 | 36'10.761 | 13.048 | 0.898 | 195.171 | 1 |
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