電光一閃! 最後の最後にオーバーテイク決めたフォルナローリが王座獲得|FIA F3最終戦モンツァ フィーチャーレース
FIA F3最終戦モンツァのフィーチャーレースではサミ・メゲトゥニフ(トライデント)が優勝。今季のチャンピオンに輝いたのはレオナルド・フォルナローリ(トライデント)だった。
Leonardo Fornaroli, Trident
写真:: Formula Motorsport Ltd
モンツァ・サーキットを舞台に開催された今季のFIA F3第10戦。シーズンを締めくくる日曜日のフィーチャーレースではサミ・メゲトゥニフ(トライデント)が勝利を飾った。また最終ラップの最終コーナーで見事なオーバーテイクを決め、3位フィニッシュを果たしたフォルナローリが、今季のFIA F3チャンピオンに輝いた。
長かったようで短いシーズンも今回で最終戦。前日に行なわれたスプリントレースを終えた時点で、今季のF3タイトル獲得に望みを繋いだのは、ランキング首位のレオナルド・フォルナローリ(トライデント)、ガブリエレ・ミニ(プレマ)、ルーク・ブラウニング(ハイテック)、アービッド・リンドブラッド(プレマ)の上位4名のみだった。
タイトル獲得に向けてフォルナローリはポールポジションと絶好の位置からスタート。アレクサンダー・ダン(MPモータースポーツ)を挟んでミニが3番手と追撃を目指した。一方で、ブラウニングは13番手、リンドブラッドは17番手からの追い上げを強いられた。
22周の最終決戦の幕が上がると、フォルナローリが首位でターン1を回ったが、最終コーナーのアルボレート(旧パラボリカ)でダンに交わされ2番手に後退し2周目を迎えた。
ブラウニングは序盤でのポジションアップを狙ったが、3周目のアスカリシケインでスピン。それを避けようとしたマシンがクラッシュを喫し、早くもセーフティカー出動となった。ブラウニングはピットでフロントウイングやタイヤを交換して再び走り出すことができたものの、最後尾までポジションを落とすこととなった。
レースは7周目から再開。フォルナローリとしてはここが勝負どころとダンに仕掛けていったが、ブラウニング同様アスカリでマシンコントロールを失いかけてコースオフ。この隙に、メゲトゥニフやクリスチャン・マンセル(ARTグランプリ)、そしてミニにも交わされてしまった。その後メゲトゥニフはダンを交わして首位に浮上した。
一時5番手にポジションを落としたフォルナローリだったが、タイヤに苦しむミニをオーバーテイク。タイトルを争うこの2台はその後、ダン、マンセルを抜き去り、2〜3番手まで挽回したが、首位メゲトゥニフはこの時点で2番手フォルナローリに3秒のリードを築いていた。
フォルナローリはマンセルを交わした際にタイヤを激しくロックアップさせており、フラットスポットができていたか、ブレーキングでのロックアップが続いた。背後にピタリとつけるミニに抵抗するも、21周目のホームストレートで先行を許した。
マンセルも続けてフォルナローリを交わし、2番手以下はミニ、マンセル、フォルナローリの並び。このままレースが終わればミニがチャンピオンという状況だったが、ファイナルラップのアルボレートでフォルナローリが意地を見せ、マンセルのインを差してオーバーテイク! 優勝したメゲトゥニフ、2位ミニに次ぐ3位でチェッカーを受け、わずか2ポイント差でフォルナローリが今季のF3チャンピオンに輝いた。イタリア人としては初めてのFIA F3チャンピオンだ。
パドックで喜びを爆発させるフォルナローリと、泣き崩れるミニ。たったひとつのコーナーでふたりの運命が大きく分かれた。レースは何が起こるか最後まで分からない。それを証明する幕切れとなった。
記事をシェアもしくは保存
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。