
GP3の最終ラウンド・アブダビのレース1が行われ、アーデンのニコ・カリがGP3初優勝。福住仁嶺はスタート時のミスが響き15位に終わった。
GP3の最終アブダビラウンドのレース1が行われ、アーデンのニコ・カリがGP3初優勝を果たした。
好スタートを見せたのが、3番グリッドのニコ・カリ(アーデン)だった。カリは一気に先頭に立つと、チームメイトのレオナルド・プルチーニやPPスタートのジョージ・ラッセル(ARTグランプリ)を従え、トップをひた走って行く。
6番グリッドにつけていた福住仁嶺(ARTグランプリ)だったが、スタートでストールして出遅れ、最後尾付近まで下がってしまう。そして順位を上げようと奮闘する中、ターン8〜9で前方を走るマシンに追突。フロントウイングを破損してしまい、早々にピットインを行った。
ジュリアーノ・アレジ(トライデント)とタチアナ・カルデロン(DAMS)もマシンにダメージを負い、2周を終えたところでピットに入った。
レース序盤、カンポスのマルコス・シーベルトがターン5でストップしたことでバーチャル・セーフティカー(VSC)が発動される。このVSCが解除される際、ラッセルがプルチーニのインを狙うが、これはあまりにも狭すぎ、行き場を失ってコースオフしてしまう。ただ、なんとかポジションは守った。
福住やジャック・エイトケンと年間ランキングを争うアンソニー・ユベール(ARTグランプリ)は上位を走っていたが、10周目に突然のスローダウン。ポイント圏外まで順位を落とした。
レース序盤のアクシデントでピットインし、後方ながら戦列に復帰していたアレジだが、12周目にコース上でストップ。このマシンを排除するために、レース2回目のVSCが宣言された。
ラッセルはこのVSC解除時にもプルチーニを狙い、今度は楽々とオーバーテイクを完了した。
残り2周というところで、3番手を走っていたプルチーニにまさかのアクシデント。左リヤタイヤがバーストしてしまったのだ。これでマシンをストップさせてしまう。
結局カリが19周1度もトップを許すことなくトップチェッカー。今季初優勝を果たした。2位には今季チャンピオンのラッセル、3位にはアルジュン・マイニ(Jenzer Motorsport)が入った。マカオF3ウイナーのダン・ティクタム(DAMS)が4位フィニッシュとなった。
レース終盤の混乱に乗じて、ユベールが8番手に浮上。そのままチェッカーを受け、日曜日に行われるレース2のポールポジションを獲得。福住を捉えランキング3位浮上する可能性を残した。エイトケンは14位と全く良いところなく、福住は最終ラップで1分57秒544のファステストラップを記録するも、序盤の後退が響いて15位フィニッシュとなった。
ただ、VSC解除時の再スタートについては審議対象となっている部分があるため、最終順位は変更される可能性がある。