アプト、「うんざりしている」とファンブーストの不正投票を非難

ダニエル・アプトは、ファンブースト投票で不正な投票が行われていることを非難し、”騙された気分だ”と語った。

 アウディ・スポート・アプト・シェフラーのダニエル・アプトは、フォーミュラEのファンブースト投票で不正が行われていることを批判し、うんざりしていると語った。

 フォーミュラEでは、”ファンブースト”と呼ばれるシステムを導入している。これはSNS上で行われるファン投票により、上位3人のドライバーが、レース中に通常よりも多くの"電気"を使えるシステムだ。通常の決勝レースでは180kWの電気を使用できることになっているが、ファンブースト投票で上位3位までに入ったドライバーは、一定時間内でさらに100kjの電気を使用可能になり、190〜200kWの電気を使用できるようになる。なおファンブーストによるパワーを使用できるのは、乗り換え後の2台目のマシンで、チームが管理する一定時間内で一度だけである。

 フォーミュラEに参戦しているチームによるファンブーストシステムの不正告発はこれが初めてではないが、最も活発にソーシャル活動を行うドライバーのひとりであるアプトは”うんざりしている”と語った。

「みんなが一生懸命僕のために投票してくれているのを、僕はわかっている。そして僕も(ファンブーストを獲得できるように)必死にやっている」と彼は、ファンに宛てたビデオブログの中で述べた。

「でも不正を働いているドライバーも中にはいるようだ」

「僕はそれについて話すつもりはない。というのも、(もしそれを言ったら)僕は負け惜しみを言う人になってしまうからね。誰かが僕に不正をしていることを話したら、僕もそれをお伝えするよ。当然、不正は間違ったことだ」

「(先週末のサンティアゴePrixの時は)僕らはファンブースト投票の上位にいた。だけど突然、一夜にして何人かのドライバーがたくさんの票を集めていた」

「不思議なことに、すべての投票は中国の12都市から行われたものだった。彼らはその土地に素晴らしいファンのグループを抱えているにちがいない」

「フォーミュラEはこの件を知っている。だけどどうにもできないんだ。なぜなら、彼らはこの事態をきちんと証明できないからだ。これは大惨事だ。本当に困惑したよ」

 フォーミュラEは、第三者であるTelescopeというリアルタイムで投票を行うことができると会社を手を組んでファンブースト投票を開催している。なおこのTelescopeという会社は、アメリカの複数のテレビ番組でも同様に投票プロセスを管理している。

 motorsport.comは、ファンブーストはフォーミュラEが始まって以来最大の長所のひとつであると理解している。また投票総数に偽りがないことを保証するために、システムのセキュリティは徐々に厳重になってきている。

 投票日数は当初12日間設けられていたものの、現在では6日間にまで削減され、インスタグラム上での投票も廃止。またEメールのみではフォーミュラEのアプリにサインアップすることもできなくなった。

 フォーミュラEはファンブーストを推し進めているにもかかわらず、アプトはファンブーストへの働きかけを止めようかという兆しを見せた。

「騙されたような気分だ」とアプトは話した。

「もしフェアに行われていれば、僕たちは毎レース(ファンブーストを)獲得できていただろう。僕はフェアな処置が施されるように戦うよ」

 先週末のサンティアゴePrixでは、アプトは今シーズン初めてファンブーストを獲得できなかった。この時ファンブーストを使用できたのはアプトのチームメイトであるルーカス・ディ・グラッシ、ホセ・マリア・ロペス(ドラゴン)、セバスチャン・ブエミ(ルノー.e.ダムス)だった。なおブエミとディ・グラッシは先月のマラケシュePrixでもファンブーストを使用していた。

 開幕戦香港ePrixでは、アプト、ルカ・フィリッピ(NIO)、そしてスポット参戦でフォーミュラEデビューを果たした小林可夢偉(アンドレッティ)の3人がファンブーストを獲得していた。

Additional reporting by Norman Fischer

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この記事について
シリーズ フォーミュラE
ドライバー ダニエル アプト
記事タイプ 速報ニュース