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フォーミュラEの”F1化”は是か非か?

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フォーミュラEの”F1化”は是か非か?
2016/07/07 7:05

最終戦までタイトル争いがもつれたフォーミュラE第2シーズン。最後は”最速ラップの出し合い”による王者決定と非常に白熱した。しかし急速に”F1化”しつつあるFE。今後の持続可能性は?

e.Dams Team Photo; Nicolas Prost, Renault e.Dams and Sébastien Buemi, Renault e.Dams
Nicolas Prost, Renault e.Dams; Sebastien Buemi, Renault e.Dams and the Renault eDams team celebrate on the podium
Champion Sébastien Buemi, Renault e.Dams
The Podium: Champion Sébastien Buemi, Renault e.Dams
Crash Lucas di Grassi, ABT Schaeffler Audi Sport
Nicolas Prost, Renault e.Dams
Nelson Piquet Jr., NEXTEV TCR Formula E Team
Lucas di Grassi, ABT Schaeffler Audi Sport
Lucas Di Grassi, ABT Schaeffler Audi Sport, Sébastien Buemi, Renault e.dams, incidente
Nelson Piquet Jr., NEXTEV TCR Formula E Team
Jérôme d'Ambrosio, Dragon Racing
Pit stop; Lucas di Grassi, ABT Schaeffler Audi Sport
Simona de Silvestro, Amlin Andretti Formula E Team
Nick Heidfeld, Mahindra Racing
Sam Bird, DS Virgin Racing
Renault Logos
Sébastien Buemi, Renault e.Dams
Jaguar Formula E tests
Drivers pose with the iceberg livery on a Formula E car that will be auctioned off to raise money to fight climate change
Team Aguri detail
Detail, Formula E car

 去る7月3日の行われたロンドンePrixで、FIAフォーミュラE(FE)選手権の第2シーズンが終了した。シーズンは全10戦。新しいチャンピオンには3勝を挙げたルノー・e.ダムスのセバスチャン・ブエミが輝いた。このフォーミュラEレース、まだ始まって僅か2シーズンだというのに、早くもいくつかの課題が判明してきた。

 中でも最も心配されるのがFEのF1化だ。FEはシャシー、パワートレイン、バッテリー全てをワンメイクとして始まった。これは新シリーズを開始する形としては理想的な方法だった。まず経費が抑えられる。F1やWECのように大規模なチームの参加がないFEでは、レース活動にかかる経費を抑えることが第一義だと言っても過言ではなかった。ワンメイクならそれが可能だ。さらに、全チームが同じクルマを使うことで性能に差がなく、激しい戦いが期待され、実際に期待通りの戦いが展開された。観客はその激戦に惹かれた。

モータースポーツにおける”自動車開発”の重要性

 しかし、そもそもモータースポーツは技術を争う競技でもあり、ワンメイクは歓迎されない傾向にある。特にFEの動力源であるモーターやバッテリーといった部品を開発する企業からは、FEシリーズが始まる前からそれらの部品を自由化して欲しいという声が上がっていた。そうした声は、クルマの未来を担うEV(電気自動車)の開発を加速させるはずという考えに支えられており、FEはその代表格に見られていたのだ。FEレースを主宰するFEH(フォーミュラEホールディングス)も、業界をリードする自負に支えられていたはずだろう。

 自動車メーカーに限らず、モーターやバッテリーを製造する企業もFEに興味を持ち参戦を希望していたが、ワンメイクではその可能性はない。そこで、自由化の推進を謳ったのだ。F1エンジンの開発は自動車メーカーにしかできないが、モーターやバッテリーといった部品は専門技術さえあれば、それほど大きな規模の工場も不要。そうした企業は自社の製品の優秀さを示す場所としてFEに期待を賭けていたのだ。

 その声に応えたわけではないが、FEは2シーズン目からモーターとギヤボックスの自由化に踏み切った。これはシーズン1開始前からの約束事とも言われたが、踏み切るには主宰者も勇気が要ったことだろう。本来ならバッテリーも自由化の可能性があったが、様々な理由からそれは延期されている。

経験ある自動車メーカーの開発力

 この結果、シーズン2はどうなったか? ご存じのように、シーズン1に全チームにモーターを供給していたルノーが圧倒的な開発力を発揮して高性能パワーユニットを開発、見事にチャンピオン・チームに輝いた。他チームの関係者の声を聞くと、「出力は上限が決まっているが、そのパワーの出し方、制御の仕方などでルノーは遙か前を行っている」とのこと。ブエミだけでなく、ニコラス・プロストが最終2戦を連勝した結果を見れば、その言葉はウソではないことが分かるだろう。

 ルノーに次ぐ成績を収めたアプト・シェフラー・アウディ・スポートは、ドイツの大手部品メーカーであるシェフラーが開発したパワーユニットを使用する。自動車メーカーに技術提供をする部品メーカーならではで、唯一ルノーに対抗出来た。しかし、同チームのドライバー、ルーカス・ディ・グラッシは、「ルノー・e.ダムスのクルマの方が圧倒的に高性能だ」と言う。まあ、彼はその高性能ルノーと互角に戦えたのは自分のドライバーとしての才能のおかげ、と言いたかったのかもしれない。

高騰する経費に、どう対応するのか?

 では、なにがF1化なのか? そのことがなぜ心配か? それは、経費の高騰で活動の継続が出来なくなるチームが出て来るのではないかという点だ。なぜなら、FEに目をつけた自動車メーカーなどの企業が独自参戦、あるいは全面的なチーム支援に乗り出してくると、開発経費の暴騰が起こることは目に見えている。現在、チームの年間活動経費にはFEの規則で上限が設けられてはいるが、自動車メーカーや部品メーカーが開発する費用まではとてもコントロール出来ない。となると、高性能パワーユニットを開発した自動車メーカーなどが支援するチームはいいが、そうでないチームは成績も上がらず、スポンサーも付かず、経営に窮することも起こる。

 かつてF1がそうだった。それを避けるには、参戦する企業(自動車メーカー等)が開発したパワーユニットを安価で他チームに提供出来るといったルールを採用しなくてはならないだろう。F1が長い時間をかけてやっとたどり着いた約束事を、FEでは開発も含めて早急に実施することが必要だろう。

 なぜそんな心配をするのか? それはシーズン2を見て、すでにチームの力に大きな差がつき始めたことが分かったからだ。ルノーの速さは言わずもがな、DSシトロエン、マヒンドラなどEV開発の経験のある自動車メーカーは、クルマを速く走らせるためにパワーユニットはどうあるべきかを熟知している。そうした企業の支援するチームの速さに、他のチームはついて行けていない。そうなるとレースから激戦が消えてしまう可能性がある。それだけは避けなければならない。

 FEはまだまだこれからのレースだ。いくつも課題があるが、motorsport.com ではその課題ひとつひとつに向き合っていこうと思う。

取材・文:赤井邦彦

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