【フォーミュラE】ベルリン、環境団体の反対で開催地を市街地から変更
昨年ベルリンePrixは市街地レースを行なったが、今季は継続することができず、再び旧空港での開催となる可能性が高そうだ。







フォーミュラEのベルリンePrixは、フォーミュラEシーズン1(2014/15年)から開催されており、当初はベルリン・テンペルホーフ国際空港の跡地にコースを作成していた。しかし、シーズン2(2015/16年)で、同空港は2015年後半に紛争からドイツへ逃れてきた難民の収容施設として指定されたため、会場はベルリンに位置するアレクサンダー広場周辺へと移された。
そして2017年6月10日に予定されている今季シーズン3(2016/17年)のベルリンePrixの開催地は、再びテンペルホーフ国際空港に戻る可能性が高いことが明らかになった。
以前から、フォーミュラEシーズン3のベルリンePrixの開催地について何度も議論が交わされており、ベルリン市長がレースの開催を支持していたものの、アライアンス90グリーンズ(環境主義政党である緑の党に属する環境団体)の反対活動により、レース会場を市街地から移行させることが決定した。
2008年に閉鎖した同空港は、ベルリンePrix開催地として唯一の選択肢である可能性が高そうだ。
フォーミュラEのドライバーであるマーロ・エンゲル(ヴェンチュリ)は、ベルリンePrix市街地レースの開催が頓挫したことに対し次のように語った。
「僕にとってとても残念なニュースだ。フォーミュラEという環境に優しいレースは、世界中で積極的に受け入れられているというのに。ベルリン市が市街地レースを開催しないと決定したことが本当に残念だ」
またエンゲルは、現在のドイツの製造会社及びテクノロジー企業は、電気自動車の開発に自国のフォーミュラEレースが必要不可欠なものであると関心を高めていたことを明らかにした。
事実、ヴェンチュリとシーズン3より提携したテクノロジーの大手企業であるZFだけでなく、アウディやBMWなどもフォーミュラEに関心を寄せている。
またメルセデスは、シーズン5以降のフォーミュラEに参戦するためのオプションをすでに獲得している。
「ドイツの大手メーカーも含め、自動車メーカーにとって電気自動車は、将来のための重大なテーマだ」とエンゲルは語った。
「ベルリンや、少なくともドイツでのフォーミュラEのレースが継続できるような対策案が見つかることを僕は心から望んでいる。僕はフォーミュラEが価値あるものだと思っている」
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この記事について
シリーズ | フォーミュラE |
イベント | ベルリンePrixレース1 |
ロケーション | ベルリン・テンペルホフ空港 |
ドライバー | マーロ エンゲル |
執筆者 | Sam Smith |