【フォーミュラE】BMW「FEマシンが劇的に速くなる必要はない」
BMWはフォーミュラEが劇的に速くなる必要性はないと考え、さらにシーズン5から自社開発のパワートレイン導入を目指すという。








BMWはアンドレッティと提携することによって、今シーズンからフォーミュラEへの関わりを開始している。そして同社の契約ドライバーであるアントニオ・フェリックス・ダ・コスタは、ロビン・フラインスと組み、このアンドレッティのマシンでフォーミュラEを戦っている。
フォーミュラEの認知度は急速に高まっているものの、このシリーズが批判されていることのひとつは、他のカテゴリーと比較して遅いトップスピードである。現在そのトップスピードは電子的に制限され、225km/hまでしか出ないようになっている。
将来的にフォーミュラEは、瞬間的に使うことのできる電気エネルギーを増加させることが計画されているが、BMWのモータースポーツディレクターであるジェンス・マーカートは、フォーミュラEは市街地で行う必要性があるとして、劇的にスピードアップする必要はないと考えている。それよりも、ファンと双方向の交流を深め、さらにバーチャル・レースの可能性を最大限に活かすべきだと主張する。
「フォーミュラEは、人々が暮らす大都市でのレースで、独自性を維持していくことが大切だ」
そうマーカートは語る。
「短く、しかしエキサイティングなプログラムは、現代の生活に確実にフィットする」
「さらにファンとの交流、そしてシミュレータとバーチャルの面のモノがたくさんある。これがフォーミュラEの真の可能性が存在する部分である。速くなったり、大きくなったりすることではない」
「このようなコースで走るクルマは安全対策上、あまり速く走ることはできない。しかし、私は速くする必要はないと思っている。私の考えでは、真の可能性はバーチャルな部分だ」
「おそらく数年後、ファンは実際のドライバーたちと、バーチャルレースを戦うことになるだろう。本当に戦うのだ。これは、250km/hと180km/hの差より、はるかの重要だ」
シーズン5にはBMW製パワートレインの投入を目指す
BMWはシーズン5には、自社開発のパワートレイン投入を目指していることを、マーカートは明かす。このシーズンからは、レース途中での"マシン乗り換え"が排除される予定になっている。
「我々はアンドレッティと共に、より良く働けるようになっている」
そうマーカートは語った。
「我々はシーズン5に向けて重要なことをたくさん学んでいる。そのシーズンには、我々はBMWの”エンジン”をマシンに搭載したい」
「それに向けて準備するためには、やらなければならないことがたくさんある。現時点で我々は、ミュンヘン(本社)でシミュレーションとデータ処理の手助けを行っている」
「さらに、チームにも人材を派遣して、手助けとサポートを行っている。ひとりは常勤で、時には2人か3人に増えることもある。場合によるがね」
Additional reporting by Stefan Ehlen
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この記事について
シリーズ | フォーミュラE |
チーム | アンドレッティ |
執筆者 | Jamie Klein |