ホンダ、フォーミュラE参戦に興味も「技術的価値を検討」と慎重な姿勢

多くの自動車メーカーが参戦の意向を示すフォーミュラE。ホンダも参戦に興味を持っているが、技術面の”課題”があり、慎重な姿勢を崩していない。

 BMW、メルセデス、ポルシェ……ドイツを中心に、欧州の多くのメーカーが、フォーミュラEへの参戦を表明している。その他、すでにルノー、アウディ、DS(PSA=プジョー・シトロエン)、ジャガーが何らかの形で関与しており、世界中の自動車メーカーの目がフォーミュラEに向けられている感がある。しかし、自動車大国のひとつとも言える我が日本のメーカーは、まだフォーミュラE参戦に名乗りを上げていない。

 とはいえ、日本メーカーの参戦について待望論があるのもまた事実。フォーミュラEホールディングスのアレハンドロ・アガグCEOも、「日本メーカーがすぐにでも参戦してくれることを願っている」と語っている。

 日本メーカーがフォーミュラEに参戦することはないのか? ホンダのモータースポーツ部の山本雅史部長に訊くと、次のように答えた。

「フォーミュラEに興味がないわけではありません。私なりにウォッチングしているところです。シーズン5からは参戦チームが12チームに増えるじゃないですか? その11番目がメルセデスになって、もうひとつの12チーム目に入ることについては、一瞬興味があったんです。それで、プロモーターとも話をしたのは事実です」

 しかし、その計画は見送られたという。その理由を、山本部長は次のように説明した。

「現時点では、(フォーミュラEをやるための)リソースだとか、会社としてフォーミュラEをどう受け止めるかということも、整理していかなきゃいけません。メルセデスやポルシェがやる、だからホンダも……ということではないと思うんですよね。お客様にとっても会社にとっても、フォーミュラEの付加価値が高いかどうか、技術的にどうなんだとか、その辺りを見ているというところです」

 ポルシェが参戦に名乗りを上げたことで、現時点では12の参戦枠は埋まっている状態だ。権利だけでも確保しておくことは考えなかったのかと問うと、山本部長は次のように語った。

「そういうことじゃないです。最初からやっているところも、ずっと続けるかどうか分からない。本当を言えば、12チーム目を買いたかったというのは多少はありますが、そうは言っても、会社の方向性もまだ決まっていないし、自分としてもフォーミュラEをやることの意義を納得できていません。だから、もう少し時間はかかりますね」

 山本部長が言う”納得いかないこと”とは何なのか? それについて尋ねると、次のような答えが返ってきた。

「現状で言えば、モーターとインバーターが技術的な鍵じゃないですか。それでいいのかなと思っているんです。例えばバッテリーも、自社では開発できないじゃないですか?(シーズン4まではウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング製/シーズン5と6はマクラーレン・アプライド・テクノロジー製) そこが、中途半端に感じているんです」

「ホンダとしても、フューエルセル(燃料電池)とかEVとか、やっていないわけではありません。バッテリーも含めてね。例えばF1のように、もっとテクニカルな領域に入ってくれば、会社に進言することも考えるかもしれない。今の段階では、ホンダが出ることが良いのか……煮え切らないところです。だから今はまだ、ちょっと難しいかなと思っています」

 まだ日本の自動車メーカーが参加していないフォーミュラE。しかしホンダが、少なくとも興味を持っているということは確かなようだ。

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この記事について
シリーズ フォーミュラE
記事タイプ 速報ニュース
タグ honda, ホンダ