メキシコシティePrixをリタイアに終わったフェリックス・ローゼンクヴィストは、今回のレースを忘れたいと語る。
ポールポジションを獲得し、今季3勝目を目指してメキシコシティePrixの決勝レースに挑んだフェリックス・ローゼンクヴィスト(マヒンドラ)。完璧なスタートを決めて後続とのリードを広げ、順調にレースを進めていたが、レースを約1/3走ったところでマシンにトラブルが発生し、ピットレーン入り口付近にストップしてしまった。
ローゼンクヴィストはこれでリードを失ったばかりではなく、最後尾まで後退。その後リスタートこそなったものの、幾度もマシンがスピードを失うシーンが見られ、その度にコース上で再起動。早々にマシンを乗り換えてゴールを目指したものの、結局リタイアすることとなった。
「誰かがスイッチを切ったみたいだった」
ローゼンクヴィストはそうmotorsport.comに対して語った。
「マシン全体を再起動しなきゃいけなかった。それから2周してそれがまた起こり、1周後にさらに起こったんだ」
「そういうことはもう1度起きた。それで僕らは『最悪だ! ピットに戻ろう』と言ったんだ」
「でもとにかく、僕は笑顔で家に帰ることができるよ。なぜなら、今日の僕は全てのことをうまくやることができたと思うから」
今回のレースをリタイアで終わったにもかかわらず、ローゼンクヴィストは依然ランキング2位につけている。ポイントリーダーのジャン-エリック・ベルニュ(テチータ)との差は12ポイントだ。ベルニュは今回5位でフィニッシュして10ポイントを獲得したが、ローゼンクヴィストはポールポジションを獲得して3ポイントを得たことで、その差が広がるのを最低限に抑えた。
「今日は7ポイントを失っただけだ。とても良いことだ。不幸中の幸いだよ」
そうローゼンクヴィストは語った。
「僕はそれをただ忘れて、次のプンタ・デル・エステのラウンドに向かう。ここ(メキシコシティ)に来たのと同じようにね」
マヒンドラのディルバグ・ギル代表は、ローゼンクヴィストのトラブルについて「バッテリーの問題だ」と語った。
「私は今回のことから、幾つかポジティブなことを得たいと思う。我々は非常に速いクルマを持っていたし、レースを快適にリードしていた」
そうディルバグは語った。
「しかし、バッテリーの共通パーツが故障した。残念だが、それについて何かをできるわけじゃない。それは共通パーツなんだ」
「それまで、我々は最速ラップを記録していたし、15周を終えて3秒のリードを築いていた。それ以上に何を求めることができただろうか?」
なおマヒンドラは、ローゼンクヴィストのチームメイトであるニック・ハイドフェルドもリタイアに終わったことにより、メキシコシティePrixをノーポイントで終えた。ハイドフェルドのリタイア原因は、ウォーターポンプのトラブルだったという。