ディ・グラッシ、ブラジル開催延期に落胆「重要な場所だったのに……」
現フォーミュラE王者のディ・グラッシは、母国ブラジルでのレース開催が延期になったことにフラストレーションを感じているようだ。

現フォーミュラE王者のルーカス・ディ・グラッシ(アウディ・スポート・アプト・シェフラー)は、母国ブラジルでのレース開催が延期されたことに落胆しているようだ。
もともと、シーズン4(2017/18年)の第5戦はサンパウロでのレースが予定されており、フォーミュラEがブラジルで初のレースを開催することになっていた。
ところが、レース会場となるアニェンビ・パークを民間バイヤーに売却する手続きが難航した結果、サンパウロ市当局はレースの延期を要請。第5戦はサンパウロに代わって、ウルグアイのプンタ・デル・エステで開催されることとなった。
この第5戦では、テチータのジャン-エリック・ベルニュが優勝。ディ・グラッシが僅差の2位となっている。開幕から思うような結果を残せていなかったディ・グラッシにとって、今季初の表彰台獲得となった。
母国でのレース開催実現に向けて、自身も働きかけを行っていたというディ・グラッシ。開催延期について、motorsport.comに次のように語った。
「計画立ち上げから、ブラジルでのレース実現に向けて一生懸命プッシュしていた」
「サンパウロ(でのレース)は、3年前から進めてきた計画だったけど、結局それは実現しなかった。正直に言ってサンパウロに限らず、ブラジルで僕たちがこのフォーミュラEのレースを開催できていないことにフラストレーションを感じている」
「現段階で、リオ・デ・ジャネイロはこのレースには適していないと思う。あそこは他に優先すべきことがたくさんあるからね。でも、サンパウロでの開催は間違いなく可能だ」
シーズン4ではレースができなかったブラジルだが、シーズン5(2018/19年)のカレンダーに組み込まれる予定だ。ディ・グラッシは、フォーミュラEにとってのブラジルの商業的な価値はかなり高いと説明した。
「ブラジルでのフォーミュラEのレースはとても大切だ。なぜなら、ブラジルは中南米における自動車産業の最大市場であり、モータースポーツファンにとっても重要な場所だからだ」
「ブラジルにはモータースポーツのファンがたくさんいる。だからそこでレースをするというのは僕個人にとっても、シリーズにとっても同じように素晴らしいことだと思う」
「プンタ・デル・エステでのレースには、ブラジルのスポンサー(CBMM社/ブラジルのレアメタル鉱山企業)もついていた。しかし本来、彼らはサンパウロでのレースにスポンサードするはずだったんだ」
「繰り返しになるが、それがブラジルでのレースを開催することがチャンピオンシップにとってどれだけ商業的、戦略的に重要かを示している」
この記事について
シリーズ | フォーミュラE |
ドライバー | ルーカス ディ・グラッシ |
執筆者 | Alex Kalinauckas |