HWA、ヴェンチュリのカスタマーとして参戦。メルセデス本格参戦備え
メルセデス子会社のHWAは、ヴェンチュリが提供するパワートレインを使用し、フォーミュラEシーズン5に参戦する。






現在、ヴェンチュリのエンジニアリング部門のパートナーとなっているHWAは、2018/19年のシーズン5からヴェンチュリのカスタマーチームとしてフォーミュラEにエントリーすることが分かった。
メルセデスのハイパフォーマンス・ブランドであるAMGの子会社として1998年に設立されたHWAは、DTMでメルセデスが獲得したドライバーズタイトル7つ全てをHWA所属ドライバーが勝ち獲るなど、成功を収めている。フォーミュラEにおいては、シーズン6から参戦するメルセデスに先立ち参戦することになる。
メルセデスはシーズン5からフォーミュラEへの参戦権を有しているものの、マニュファクチャラーとして登録されてはいないため、自社のパワートレインをシーズン5に使用することはできない。そのため、DTMなどに参戦するHWAがカスタマーチームとしてシーズン5に参戦し、その後ワークスチームとしてメルセデスがエントリーを引き継ぐ形を取るようだ。
HWAがヴェンチュリの第2世代マシンを使用し参戦することで、フォーミュラE参戦チームは10から11チームに増えることになる。
ヴェンチュリ・オートモビルズのジルド・パストールCEOは次のように語った。
「来シーズン、我々の第2世代マシンを提供することで、フォーミュラEチームとしてHWA AGの参戦に貢献できることを嬉しく思っている」
「今季、我々が結んでいるパートナーシップは、両組織にとっての勝利だ」
HWAのウルリッヒ・フリッツCEOは「フォーミュラEは非常に激しい競争を伴う、まったく新しいモータースポーツの分野だ」と話した。
「それに、我々が挑戦できるということは非常に喜ばしいことだ」
「HWA AGは、DTM史上最も成功したチームだ。我々の目標は、フォーミュラEでもその成功を継続することだ」
「同時に、ユニークなコンセプトを持つフォーミュラEは、モータースポーツの将来についてまったく新しい展望をもたらす」
「このシリーズは画期的な開拓者精神と、ファンとの新たな対話方法を模索する意欲が特徴的だ」
「世界で最も大きく、重要な都市の中心部で行われるストリートレースはまったく新しい観客にアピールすることができ、レースや将来の持続可能な技術への興味を持ってもらえる機会を開拓することができる」
「レーストラックでの熾烈なバトルと相まって、世界的なステージで自分たちの技能を証明し、強敵たちを相手に自分たちの力量を測る最適なプラットフォームとなっている」
シーズン5から、フォーミュラEのマシンは第2世代のマシンとなる。バッテリーの容量が大きくなることで乗り換えの必要がなくなり、トップスピードも現行のマシンよりも高くなる。最近では、2度にわたってマニュファクチャラーによって第2世代マシンがテストされたばかりだ。
フォーミュラEのCEOであるアレハンドロ・アガグは、次のように語った。
「未来的な次世代マシンをシーズン5から導入することにより、フォーミュラEは視覚的に新しく、ユニークなアイデンティティを得た。さらに、HWA AGという新たなチームがABB FIAフォーミュラE選手権に参戦するというニュースに興奮している」
「レース界における著名な名前が、フォーミュラEに参戦しているマニュファクチャラーやチームに加わるのは素晴らしいことだ」
「彼らは他のカテゴリーでも実績があり、完全電動のレースという新たな時代に突入した、フォーミュラEというカテゴリーでも同様の成果を上げられるよう、間違いなく奮闘するはずだ」
「ウルリッヒとHWA AGをフォーミュラEファミリーに迎え入れることができて嬉しい。今年の後半に、彼らがカスタマーチームとしてコースに現れるのが待ち遠しい」
この記事について
シリーズ | フォーミュラE |
チーム | HWA , ヴェンチュリ |
執筆者 | Alex Kalinauckas |