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連続ポールが幻に。キャシディ、ペナルティに納得できず「信じられないほど速かったのに……」

ニック・キャシディは、フォーミュラE第12戦で受けた30グリッド降格ペナルティは間違っていたと感じており、信じられないペースを発揮する機会を奪われてしまったと語った。

The damaged car of Nick Cassidy, Envision Racing, Audi e-tron FE07, in the garage

Simon Galloway / Motorsport Images

 フォーミュラE第12戦ニューヨークシティePrixの予選で最速タイムをマークしながら、グリッド降格ペナルティで最後尾グリッドに落ちたニック・キャシディ(エンヴィジョン・レーシング)は、ペナルティに納得できていないようだ。

 ダブルヘッダーの第11戦・第12戦が行なわれた週末、キャシディの速さは際立っていた。第11戦の予選で今季初ポールポジションを獲得すると、決勝でもそのままフォーミュラE初優勝。第12戦の予選でも最速タイムをマークしたのだ。

 しかし、第11戦の決勝で突然の雨に見舞われたところから、キャシディの歯車は狂ってしまった。豪雨がサーキットを襲い、トップを走っていたキャシディは為す術がなくコースオフ。さらに後続のマシンも止まりきれず、キャシディのマシンに次々と突っ込んだのだ。

 レースは即座に赤旗中断。そのままレース終了となったことで、結果的にクラッシュが続出する前の順位が最終結果となり、キャシディが優勝となった。

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Photo by: Sam Bagnall / Motorsport Images

 ただ、キャシディのマシンはダメージが大きく、第12戦に向けてマシンを完全に作り直すことになった。そして新しいバッテリーと冷却部品を装着したため、キャシディは30グリッド降格のペナルティを科されたのだ。

 これにより、キャシディの2戦連続ポールポジションスタートが幻に。さらにペナルティを消化しきれなかったとして、決勝中のドライブスルーペナルティまで科されてしまったのだ。

 キャシディはmotorsport.comに、「ペナルティには納得できない」と語った。

「自分の過失でバッテリーを交換したのなら、どんなペナルティでも受ける」

「僕は先頭を走って(クラッシュして)ウォールの中にいて、他のマシンが2台ぶつかってきた。自分の過失でもないのにバッテリーを損傷して、そのためにペナルティを受けたんだ」

「しかもその2台のうちの1台(ストフェル・バンドーン/メルセデス)は今日、表彰台を獲得していたんだから、本当に残念だよ。そしてさらに悪いことに、今日の僕のマシンは信じられないほど良かった。とても速かったんだ」

「フォーミュラEでは、いつもこんな(好調な)週末になるわけじゃないんだ。ドライバーたちはトップクオリティだし、 チームにとって合うコースもあれば合わないコースもあるから、週末ごとに順位は変わってくると思う」

「今日のようなクルマで、いるべきところからスタートできないのは、かなりフラストレーションがたまるよ」

 ペナルティを受けることは決まっていたものの、彼とチームは週末を通常通りに過ごし、レースペースを優勝したアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチータ)と比較したかったと説明した。

 キャシディは、「この週末をとても誇りに思うし、とてもハッピーだった」と振り返った。

「ポールポジションを2回獲得し、レース1は雨に見舞われるまで楽勝だったと思う。そして今日のレースでの僕たちのペースは、信じられないようなものだった」

「僕たちはその事実を真剣に捉えている。エネルギーを節約しようとはしなかったし、ダ・コスタとペースを比較したかったんだ。お互いクリーンエアで走っていたからね」

「今日のレースでは信じられないようなスピードが出た。それは本当に良いことだと思う。(次戦)ロンドンでも、みんなに自信を与えることができると思う」

 
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