フォーミュラE、今シーズンの2ヵ月中断を正式発表「責任ある行動を取るべき時」
フォーミュラEは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2019-20シーズンを2ヵ月間中断することを正式に発表した。シリーズ創始者のアレハンドロ・アガグは、「今こそ責任ある行動を取るべき時だ」とコメントした。
Daniel Abt, Audi Sport ABT Schaeffler, Audi e-tron FE06
Sam Bagnall / Motorsport Images
フォーミュラEとFIAは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2019-20シーズンを2ヵ月中断することを正式に発表した。
3月10日(水)、世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスのパンデミックを宣言したことを受け、フォーミュラE中断の噂が世界中を駆け巡った。しかし、この正式発表はまだなされていなかった。
motorsport.comの取材によれば、フォーミュラEはすでに中断を決めていたものの、F1開幕戦オーストラリアGPが終了するまで、その発表を待つつもりだったとみられる。
しかし、マクラーレンのチームスタッフに感染が確認されたことを受け、F1オーストラリアGPは全走行セッションの中止が、オーストラリア時間の金曜日朝に正式発表された。これに応じる形で、フォーミュラEも発表を前倒し。ヨーロッパ時間の朝にシーズンを2ヵ月中断する旨の声明を発表した。
「この決定は、人口の多い都市部で開催されるレースを一時的に中断するため、関連する地方自治体と協力して行なわれた。新型コロナウイルスの感染が拡大し、WHOがパンデミックであると正式に宣言した状況では、それが最も責任ある行動方針であると見なされたのだ」
「スタッフ、観客、チャンピオンシップに関わる全ての関係者の健康が最優先事項であり、適切な予防措置として、設定された時間枠でのレース開催を制限する」
なおどのレースが延期となり、どのレースが影響を受けずに済むのか……フォーミュラEはそれを明確化している。3月と4月のレースは”赤”、つまり開催不可と判定されており、パリePrix(4月4日開催)は予定通りの開催は難しい。また、バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットで代替レースを行なうのも難しいということになる。
5月は”黄色”とされており、レースが開催される可能性が残されている。ただ、韓国で初のフォーミュラEレースとなる予定だったソウルePrixは5月3日に開催予定だったが、韓国国内での新型コロナウイルスの感染が拡大しているため、三亜、ローマ、ジャカルタ、パリに続き延期されるものとみられる。
6月と7月は”緑”とされており、新型コロナウイルスが収束していれば、ベルリンとニューヨークのレース、そしてロンドンでの最終戦”ダブルヘッダー”は予定通り開催されることになりそうだ。
フォーミュラEの創設者であり、会長でもあるアレハンドロ・アガグは、今回の決断について次のように語る。
「今こそ責任ある行動を取るべき時だ。これがシーズンを一時的に中断し、今後2ヵ月の間に予定されているレースの開催を取りやめる決定を下した理由である」
「モータースポーツは我々の生活の中で、とても重要な役割を果たしている。でもより重要なのは、我々のスタッフ、ファンとその家族、そして我々がレースをする都市の市民の健康と安全である」
「現在進行中の健康に関する懸念と、新型コロナウイルスの感染拡大が治まれば、フォーミュラEは完全に復活する」
なおフォーミュラEは、中断期間が解けた後、スケジュールの変更を可能とするため、FIAや地方自治体を協力して作業を進めていくと付け加えた。
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