レースレポート
フォーミュラE ベルリンePrix
FE第8戦ベルリン決勝:ブエミ今季3勝目。ポイント差1で最終戦へ
フォーミュラE第8戦ベルリンePrixの決勝レースが行われ、2番グリッドからスタートしたセバスチャン・ブエミ(ルノー・e.ダムス)が優勝。ポイントリーダーであるルーカス・ディ・グラッシ(アプト・シェフラー・アウディ・スポート)との得点差を1ポイントまで縮めた。
編集: 2016/05/22 1:40
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

今回のベルリンePrix、レース前から波乱が待っていた。予選で上位だったブルーノ・セとニック・ハイドフェルドのマヒンドラ2台、ベンチュリのステファン・サラザン、ドラゴンのジェローム・ダンブロジオの4台に、タイヤ内圧違反などがあってグリッド降格ペナルティが課せられ、これらのマシンは最後尾からのスタートを強いられることになってしまった。
ブエミvsベルニュのオーバーテイク合戦
絶好のスタートを決めたのは、2番グリッドのブエミ。スタート直後の第1コーナーのヘアピンでインを取り、ポールポジションスタートのジャン-エリック・ベルニュ(DSヴァージン)の前に出る。後方では多くの接触があり、特に4番手のサム・バード(DSヴァージン)のフロントウイングがグラついている。
スタートでブエミにやられてしまったベルニュだが、これでは諦めない。続く1周目最後の第1コーナー(今回のコースは変則的で、スタートラインとフィニッシュラインが別であり、1コーナーのヘアピンをクリアしたところにフィニッシュラインがある)でブエミにやり返し、奪首。レースをリードしていく。
先頭に立ったベルニュだが、ペースはなかなか上がらない。後方には多くのマシンが数珠つなぎで並ぶ展開だ。
ブエミは苦しむベルニュを6周目にオーバーテイク。マシン幅ギリギリしかないところをブエミが鋭く突いて、先頭を奪う。3番手を走っていたダニエル・アプト(アプト・シェフラー・アウディ・スポート)もベルニュのオーバーテイクを狙うが、これは叶わず。ブエミはどんどんと2番手以下との差を広げていく。
アプトはようやくベルニュを抜くが、すでにブエミとは3.5秒の差がついてしまっている。ダメージを負ったバードはオレンジボールフラッグが出され、ピットへの帰還を余儀なくされてしまう。これで、4番手のポジションをフイにしてしまう。
ハイドフェルドのオーバーテイクショー
レース序盤に魅せたもうひとりは、ペナルティにより16番手グリッドからのスタートとなってしまったハイドフェルドである。ハイドフェルドは、ピットインまでに9台を抜き、7番手まで上がってみせるのだ。
さて、アプトに抜かれたベルニュは、なんとか3番手のポジションを、ニコラス・プロストから守っていた。しかし、シケインのボラードに激突してしまい、右側のフロントウイングを破壊してしまう。ベルニュはそのまま走行を続けていくが、再び同じ箇所でボラードにヒット。今度はウイングを完全に脱落させてしまう。しかし、ピットインまであとわずか……ベルニュはポジションをいくつか落としながらも、1台目のマシンで予定の周回数を走りきる。
ブエミがピットに入ったのは、24周目終了時点。アプト、プロスト、ベルニュらもこの段階で入ったが、ディ・グラッシはエネルギー消費を抑え、1台目のマシンをライバルより1周多く走らせる作戦を実行。結局コースに復帰した時、ディ・グラッシのポジションは4番手まで上がっていた。
しかし28周目にフルコースコーションが宣言される。これは、ベルニュの1台目のマシンのウイングパーツがシケインに散乱しているためで、マーシャルにより迅速に回収・清掃が行われる。
ブエミ、貪欲に最速タイムも狙う
29周目からレース再開。ブエミはファステストラップを連発し、2番手アプトとの差を10秒以上に開いていく。このまま圧勝するのかと思いきや、ブエミとアプトの差は一時4秒弱まで縮まってくる。何かのトラブルか? と心配もされたが、これはブエミがファステストラップ(=2ポイント)獲得を目指すため、前方にスペースを空けていたということのようだ。
ブエミが逃げ、アプト、プロスト、ディ・グラッシがひと塊となる展開。しかし、各車なかなか決め手を見出せない。そんな中、39周目の最終1コーナーでディ・グラッシがプロストをオーバーテイク。これでアプト・シェフラー・アウディ・スポートが2-3位体制となる。
先頭のブエミが42周目を走行していた際、ロイック・デュバル(ドラゴン)がクラッシュ。これによりセーフティカーが出動し、隊列がグッと縮まる。
残り2周というところでレース再開。ブエミはリスタートと同時にポンと飛び出し、逃げる。アプト・シェフラー・アウディ・スポート陣営としては、チャンピオン獲得を考えれば、アプトとディ・グラッシのポジションを入れ替えた方がいい。一瞬、アプトが進路を譲るような素振りを見せたが、結局入れ替わることはなく、そのままチェッカーを受けることになる。
ポイント差1で最終戦ロンドンへ
ブエミは今季3勝目を挙げ、25ポイントを獲得。ディ・グラッシは3位に入って15ポイントを獲得したが、両者のポイント差はわずか1(ディ・グラッシ:141ポイント、ブエミ:140ポイント)となっている。この最小ポイント差で、最終戦ロンドンePrixの2レースに臨むことになる。さて、結末やいかに?
アプトが2位、プロストが4位と、ルノー・e.ダムスとアプト・シェフラー・アウディ・スポートがトップ4を分け合った。ベルニュは結局5位、以下ロビン・フラインス(アンドレッティ)、ハイドフェルド、マイク・コンウェイ(ベンチュリ)、シモーナ・デ・シルベストロ(アンドレッティ)、サラザンのトップ10となった。
3位フィニッシュを果たしたディ・グラッシは、フルコースイエローコーション中のスピード違反が疑われ、レース後に審議が行われたが、お咎めなしに終わっている。
フォーミュラE第8戦ベルリンePrix 決勝結果:
PosDriverTeamTime/Gap 1
Sébastien Buemi
DAMS 53:46.086 2
Daniel Abt
Team Abt +1.767 3
Lucas di Grassi
Team Abt +2.381 4
Nicolas Prost
DAMS +3.328 5
Jean-Eric Vergne
Virgin Racing +4.927 6
Robin Frijns
Andretti +6.501 7
Nick Heidfeld
Mahindra Racing +7.700 8
Mike Conway
Venturi +8.305 9
Simona de Silvestro
Andretti +12.473 10
Stéphane Sarrazin
Venturi +13.241 11
Sam Bird
Virgin Racing +1 lap 12
Oliver Turvey
China Racing +1 lap 13
Nelson Piquet Jr.
China Racing +1 lap 14
Ma Qing Hua
Team Aguri +1 lap 15
Bruno Senna
Mahindra Racing +2 laps 16
Jérôme d'Ambrosio
Dragon Racing +3 laps Ret
René Rast
Team Aguri Ret
Loic Duval
Dragon Racing
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 ベルリンePrix FP1:ブエミが予選モードでトップタイム。ターベイ2番手
次の記事 FE第9戦ロンドンePrix予選:プロストがPP獲得。タイトルを争うふたりは中盤グリッド
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment

More from
ダニエル アプト

”替え玉不正”でアウディ更迭のアプト、事件を説明「ただ面白いことをしたかった」
eSports
eSports 2020/05/27
”替え玉不正”でアウディ更迭のアプト、事件を説明「ただ面白いことをしたかった」

アプトの処分は重すぎる? ドライバー達から擁護の声「これは“ゲーム”だ」
フォーミュラE
フォーミュラE 2020/05/27
アプトの処分は重すぎる? ドライバー達から擁護の声「これは“ゲーム”だ」

バーチャルレース“替え玉”の大きすぎる代償……アプト、FEアウディのシートを喪失へ
フォーミュラE
フォーミュラE 2020/05/26
バーチャルレース“替え玉”の大きすぎる代償……アプト、FEアウディのシートを喪失へ
最新ニュース

16番手スタートのアントネッリ、“おばあちゃんみたいな走り”で5位をゲット「リスクは一切取らなかった」
F1
F1 F1
アゼルバイジャンGP
35 分前
16番手スタートのアントネッリ、“おばあちゃんみたいな走り”で5位をゲット「リスクは一切取らなかった」

ガスリー、コラピントからの謝罪受け入れるも同士討ちにショック隠せず「今年最高のマシンに仕上がっていたと思う」
F1
F1 F1
アゼルバイジャンGP
3 時間前
ガスリー、コラピントからの謝罪受け入れるも同士討ちにショック隠せず「今年最高のマシンに仕上がっていたと思う」

ホンダF1、アゼルバイジャンは2台リタイアと苦しい週末に「現在のパッケージとしてこれ以上は望めない状態」
F1
F1 F1
アゼルバイジャンGP
4 時間前
ホンダF1、アゼルバイジャンは2台リタイアと苦しい週末に「現在のパッケージとしてこれ以上は望めない状態」

フェルスタッペン、今季初優勝まであと0.196秒! 勝利は逃すも「最後のスティントは楽しかった」
F1
F1 F1
アゼルバイジャンGP
4 時間前
フェルスタッペン、今季初優勝まであと0.196秒! 勝利は逃すも「最後のスティントは楽しかった」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録