FEチューリッヒ決勝:ディ・グラッシが”ようやく”今季初優勝を挙げる

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FEチューリッヒ決勝:ディ・グラッシが”ようやく”今季初優勝を挙げる
執筆: 田中健一
2018/06/10 17:31

フォーミュラE第10戦チューリッヒePrixが行われ、ルーカス・ディ・グラッシが今季初優勝を果たした。

 フォーミュラEシーズン4第10戦チューリッヒePrixの決勝レースが行われ、ルーカス・ディ・グラッシ(アウディ・スポート・アプト・シェフラー)が今季初優勝を果たした。

 スイスに64年ぶりにモータースポーツが帰ってきた。1955年のル・マン24時間での大事故以来国内でのレース開催を禁止してきたスイスだが、このフォーミュラEを国内最大都市であるチューリヒの市街地で開催することを許したのだ。サーキット周辺には、開催を待ち望んだ市民が多く訪れた。

 コースは非常に狭く、しかも路面電車の軌道を踏み越えていくという前代未聞のレイアウトである。

 好スタートを決めたのは、ポールポジションのミッチ・エバンス(ジャガー)。2番グリッドのアンドレ・ロッテラー(テチータ)の動きを、執拗に牽制した。

 先頭に立ったエバンスはハイペースで飛ばし、ロッテラーとの差を広げていく。ロッテラーの背後からは、サム・バード(DSヴァージン)が厳しい攻撃を仕掛ける。4番手にはルーカス・ディ・グラッシ(アウディ・スポート・アプト・シェフラー)が続いた。

 1周目の線路を越えるシケインでは、ダニエル・アプト(アウディ・スポート・アプト・シェフラー)のリヤにネルソン・ピケJr.(ジャガー)が追突。アプトはリヤウイングを完全に失い、ピケJr.もフロントウイングにダメージを負った。両者にはピットインしてマシンの修復を指示するオレンジディスクフラッグが提示された。ふたりは5周を終えた段階でピットインしている。

 先頭を行くエバンスはロッテラーを引き離していくと思いきや、なかなかペースが上がらず、1秒強の差のままレースが進行していく。一方予選で大失敗して後方スタートとなったジャン-エリック・ベルニュ(テチータ)は猛烈な追い上げを見せ、9周目の段階で入賞圏内までたどり着く。しかもベルニュは、バッテリー残量を労っての走行である。

 ロッテラーは徐々にエバンスに近づき、トップ4台が数珠繋ぎ状態。そんな中、一瞬の隙を突いて、ディ・グラッシがバードをオーバーテイク。3番手に浮上する。13周目の出来事だった。

 ディ・グラッシは続いてロッテラーを狙い、16周目にオーバーテイク完了。ディ・グラッシはこれで2番手である。この集団にはブエミら後続勢も近づき、上位10台が10秒差以内にひしめく大接戦である。

 17周目、ベルニュがフェリックス・ローゼンクヴィスト(マヒンドラ)のインに飛び込み、オーバーテイク。ローゼンクヴィストはコーナーを曲がりきれず、ウォールに突っ込んでしまった。これでコースには一瞬フルコースイエロー(FCY)が宣言される。

 このFCY解除のタイミングで、ディ・グラッシがエバンスに近づき、そのままオーバーテイク完了。ついに首位に立った。

 ローゼンクヴィストはコースに復帰したが、フロントウイングをコース上に落としてしまった。これをベルニュが踏んでしまうシーンもあり、結局2度目のFCYが宣言。各車バッテリー残量が少なかったこともあり、一斉にマシン乗り換えのためにピットに入った。

 ただ、このピットストップで時間がかかったのがベルニュ。なかなかマシンが始動せず、ライバルに比べて15秒程度ロスし、9番手でコースに復帰した。

 ピットストップを終えても、ディ・グラッシがトップを堅持。エバンスとロッテラーが接戦を繰り広げる展開である。

 ベルニュは後半もペースは良く、23周目にニコラス・プロスト(ルノー・e.ダムス)を抜いて8番手に浮上した。

 レース終盤となった30周目。上位を行くエバンス、ロッテラー、ブエミ、ベルニュらが審議対象となったことが発表された。彼らはFCYのオーバースピードを問われたのだ。審議の結果、エバンス、ロッテラー、ブエミ、ホセ・マリア・ロペス(ドラゴン)、ベルニュはドライブスルーペナルティが科せられ、大きくポジションを落とすこととなった。

 この結果、ディ・グラッシが大きなリードを築き、バードが2番手、ジェローム・ダンブロジオ(ドラゴン)という順位となった。ロッテラーは4番手にポジションを下げ、ベルニュは12番手となった。

 36周目、ブエミはファンブーストを使ってエバンスをオーバーテイクし、5番手に浮上。後方ではロペスがオーバーランしてしまう。これでベルニュは10番手となり、入賞圏内への復帰を果たす。

 結局ディ・グラッシがトップチェッカー。ようやく今季初優勝を果たした。2位にはバード、3位にはダンブロジオが入った。

 ロッテラーが結局4番手。ロッテラーはファステストラップも記録した。

 出入りの激しいレースとなったベルニュは、結局10位でフィニッシュしている。

 今シーズンのフォーミュラEは、いよいよ次が最終戦。7月14日と15日に、ニューヨークePrixが2レース制で行われる。現行のマシンにとっても、最後のレースとなる。

→フォーミュラEチューリッヒePrix決勝結果

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この記事について

シリーズ フォーミュラE
イベント Zurich ePrix
サブイベント 日曜日 決勝レース
ドライバー ルーカス ディ・グラッシ
チーム アウディ・スポーツABT
執筆者 田中健一
記事タイプ 速報ニュース